- 前ページ
- 次ページ
日本のメルカリのように、シンガポールで個人がものを売り買いする際に
よく利用されるサイト、カルーセル。
こちらのサイトで、詐欺にひっかかりそうになりました。
先方が指定してきたURLをクリックする直前にどうも何かおかしい、と感じて
事なきを得ました。
後から思えば怪しいと思えることも、詐欺にひっかかる時というのは、たいして疑っていない
心のスキがある時なので、つい話に乗せられてしまっていました。
ある意味貴重な体験である上、同じようなことを他の人が経験されないよう、こちらに記載することにします。
私はものを売りたくて、その商品をカルーセルにアップロードして、数分後のことでした。
①最初に、相手から、この商品はまだ売っている?という、まあ一般的なメッセージがきます。
お、反応早いな!と思いつつ、まだOKですよ、と返事をすると、どこで会いましょうか?と聞いてきます。
②いきなり住所を教えるのは何なので、まずは住所の中のストリート名だけを伝えると、
遠いなあ、だけど買いたい。カルーセルを通じて自前で配送を手配してもいい?配送業者がそちらにいって
商品を受け取るようにするよ。と言ってきます。
③商品を見なくてもいいの?確認してからのほうがいいんじゃない?と伝えると、
大丈夫!配送業者を手配するからメールアドレスを教えて。と言ってきます。
うーん、そうか。。まあ商品の状態がわかるように、写真もたくさん掲載したし、説明文も丁寧に
書いていたから大丈夫なのかなあ、などと思っていました。
④カルーセルのチャット欄にメールアドレスを記載すると、
すぐに自動的に削除されます。そして以下のようなメッセージが表示されます。
⑤確かにメールや携帯番号などを教えるのは、まずそうだ。しかし、カルーセルは
基本的には個人間の売買ときく。ではどうやって
相手と待ち合わせしたり、商品を買う前に確認するために相手の家を訪問したり
するんだろう?と不思議に思います。カルーセル自体が仲介に入ってお金と商品の
やりとりをすることもできるようですが、購入前に商品をみたい、という場合は
相手の家に行かなくてはいけません。などなど疑問に思っているところに、相手から
次のようなメッセージが届きます。
予想外にもあなたのメッセージ(メールアドレス)が消えてしまったけれど、私は
セーブしていました。手続きを進めるのでちょっとお待ちをなどなど。
細かいスペルミスがあったり、カルーセルの単語が英語ではなかったりと、
後から振り返ると怪しい箇所があるものの、詐欺かもしれないという頭がないと、
スルーしてしまいます。そして相手の指示通り、メールを待ちます。
⑥メールアドレスを確認すると、さっそくメールが入っていました。
しかし、なんとなく怪しい。カルーセルからのメールを受け取ったことは、今までありませんでしたが、
こんなに大きくロゴマークを張り付けるか?という点や、こちらは売り手なのに
‘購入完了’とはおかしいだろうと、ようやく疑念を抱き始めます。
リンク先をクリックする前にURLを確認すると、
怪しげなサイトです。先ほどはあまり気にしていなかった、メールタイトルを
改めてみると、これもどうもおかしい。
メールタイトル
⑦リンク先URLなどを調べているうちに、相手からメールが届いたか、
催促のメッセージが届きます。まだ届いていないけど、もうすぐでかけるから時間がなく
週末に確認するよ、と返事をしたら、頼むから今日中に確認してくださいー、と頼み込んできまして、
ここにきてようやく詐欺だと確信しました。
落ち着いて振り返れば、いくらでも怪しい箇所があったにもかかわらず、
その時はここまでこないと分からなかったというのは、恐ろしくもあります。。
カルーセルには、怪しい取引先を通報する仕組みがありまして、早速通報したところ、
翌日には相手のアカウントが利用停止になっていました。
相手のアカウントにこのような表示がつき、やりとりができなくなります
反省点として、
①今一つカルーセルの仕組み自体がよくわかっていませんでしたが、
とにかくやってみよう、という気で始めたが、すぐに
テンポよく話が進み、細かい違和感を感じる余裕がなかった(調子に乗っていた?)
②詐欺はどちらかというと、お金をとるために買い手側をだまそうとするので、
売り手側に対する詐欺はないのでは、と思った
③メルカリと違い、個人間での売買がメインで、商品を見たり受け渡しのために、売り手側の家や指定した場所で待ち合わせることも一般的、とどこかの日本語サイトに書いてあった。そのためにメールアドレスや携帯番号、住所などを交換することも一般的だろう、と思っていた
といったところでしょうか。
③について、メルカリのようにカルーセルが仲介するやり方もあるものの、上記にも記載した通り、買う前に現物を確認したい、それが大きな商品だと家から持ち出せないから、相手の家に行くしかない、ということもよくあります。
幸いにも、このやりとりに関わっていたアイテムは、その後善良な買い手の方に購入してもらうことができて、その方に、どうやって取引相手を信用しているのか
聞いてみたところ、相手のレートや認証情報を確認する、とのことでした。
ユーザーは、取引先から取引後の評価をしてもらったり、カルーセル側が
本人のメールアドレスや電話番号などの確認がとれている、というマークが出ています。
今回の詐欺はかなり拙いやり方だったために、だまされずに済みましたが、もっと巧妙な人もいるような気がします。
詐欺目線で考えると、いつ引っかかってくれる人が出てくるかわからないから、同時進行で多数の人とやりとりしつつ、またいつ自分の詐欺がばれるかわからない。
ばれる前に一刻も早く足跡を消さなければいけない、という状況でしょうし、相手に考えるスキをあたえない、ということからも、スピードがとても大事です。
そう考えるとやっぱり、せかしたり、妙に早く話を進めたがる、という場合、こちらはより慎重になったほうがよさそうです。
メルカリ同様にカルーセル自体は非常に便利なものですが、
相手は詐欺じゃないだろうなあ、と気にしながら利用する、ということがとても重要です。
くれぐれも騙されないように、お気を付けてください!