登場人物

 

   ミナ

   スー

   魔王

 

 

   ノエ

   テル

 

 

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   ペンネ

 

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   ニョッキ

 

   レイ  (正装)

   リガトーニ

 

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   カッペじい

 

   ジン

 

励ましの言葉をもらったミナは 

「そうだねぇ 女神様に出来ない事はないかぁ(^o^)」 スーの機転で気を取り直した  

 

「ごめんなさいね せっかくのご馳走を前に中断させちゃって さあ 残さず頂きましょう」 魔王が言うと 

「ミナっち おかわりはあるのじゃろうな?」 

「もちろん!いっぱい食べてね」 と ノエとミナ 

「あ!ペンネのじっちゃんはもう食べなくていいぞ 副作用が怖いからなぁ(^皿^)」 テルが意地悪そうに笑って牽制した

 

「えぇえええ!なんですと? それは私に罰を与えると言う事ですかな?」 

「いやいや あんたの安全の為だよ  今度騒いだら 顎の骨
砕くからな

☆(゜o(○=(゜ο゜)o」 

「ヒイィ~ もう騒ぎませんですぞ(>_<)」 

「ネェチャン ペンネさん怖がってるでしょ もう止めてね」 

「おっ ミナが良ければ 別にいいんだよ」 

 

テルに対しては 魔王よりミナの方が遥かに抑止力があるようだ  斯くして カレー事件は終結 この後 LCカレーを初め 色々なLC版料理を  開発したミナ それを覚えて作るリングイネ他 多数のメイド達 量産の目処がたったので 庶民に公開した処

 

瞬く間に噂は広がり LCを求めて 多くの人が押し寄せた 

「異世界から来たっていう 女神様が この美味い飯を授けて下さったんだとよ」 

「いやいや 女神様が持って来た本物の料理はこんなもんじゃねぇ 俺達が食うと 頭がおかしくなるくらい美味いんだそうだが こっちじゃ食材とやらが揃わなくて 完全な物は出来ないんだとさ」

 

LC料理のレシピを公開し 作り方を習った者達がお店を開いて それまではほぼ無かった飲食店が 軒を並べるようになった

 

店を作る 道具を揃えると言っても 魔術ですぐ出来るので 数日で市場の景色はガラリと変わった 何処へ行っても女神様の話で持ちきりだった ミナ達は次の料理の材料を仕入れに 市場にやって来たのだが 女神だとバレると大騒ぎになりそうなので 変装してコソコソと買い物をしていた 事情を知っていたニョッキは 

「あらまぁ 大変な事になったねぇ」

「でもニョッキさんが 噂を正しい方向に持っていってくれたので 助かりました」 

「あたしゃ嘘が大嫌いだからねぇ 変な事言ってる奴は とっちめてやるのさ」 

実はLC料理を公開する時 意図しない方向の噂が流れないように わざとニョッキに公式の噂を(公式の噂なんてあるのかな?) 流してもらっていたのである 思惑通りに事は運んだ 

 

「でも あんたが女神様だったとはねぇ あたしゃビックリして 腰が抜けるかと思ったよ アッハハハ(^◇^)」 

ミナも笑うしかなかった

 

この時点で テル達が魔界へ来てから10日が経っていた 料理を通じて人間界への興味が高まった魔界の人達 満を持して

 

魔界と人間界との 同盟関係締結の発表をする時が来た 原稿を読みながら ソワソワと歩き回る魔王 その様子を見ていたテルが 

「マオしー 緊張してんのか?らしくないなw」 

「あら 私だって緊張はするのよぉ それを見せないように 準備とシミュレーションはしっかりやるのよぉ」 

「へぇーそれは意外だったな スラスラッと出来るのかと思ってたよ(^_^)」

 

「テルと全く同意見なのだぞ 私も魔王様は いつでも余裕シャクシャクなのかと思っていたのだが  緊張する時もあるのだとしたら 親近感を覚えずにはいられないのだ」 レイは安心したような表情だった それから一時間後 いよいよ発表会となった  多くの民衆が城内の広場に集まり 魔王の登場を待っていた 物見台と呼ばれる かなり高い場所にテル達はいた その場から発表するのである   第一声はペンネが勤めた 

 

「ご参集の皆様 ようこそなのですぞ  本日只今から 魔王様より重大発表がありますぞ 心して聞かれますように ご静粛に願いますぞ」 

民衆からは見えない少し奥から魔王が登場すると 「魔王様 魔王様だわ!」   「魔王様 うおー!」 歓声と拍手が沸き起こった 手を上げて応え 隅々まで見渡す魔王 その手をサッと下ろすと 一瞬で歓声と拍手は止み 静寂が訪れた 

 

「皆の者 ご苦労である」 凛とした声が響き渡る 流石は王と呼ばれる者の堂々した発声である さっきのソワソワが嘘のよう まるで別人だ

 

「本日は皆に特別な報告がある 皆も知る通り この世界では常に争い事が絶えない 今もあちこちで内乱が続いている  それについては 私の力不足は否めない 申し訳なく思っている 

 

それに 最近は外世界からの攻撃も数を増している 更なる激化も想像に難くない そんな中 たまたま我が娘 ノエが人間界を発見した その統率と均整のとれた生活ぶりを見て  

脅威になるかもしれぬと 早速にその人間の心根を知るべく 直接赴いて調査したところ  運良く ここに来てもらっている客人達と 巡り会う事が出来た」 

 

魔王は ノエとミナ達が出会った時の出来事を話した

 

「と言う事があった それに感動したノエは 人間は脅威になどなり得ないと確信し 是非とも同盟関係をと私に進言して来た その真偽を確かめるべく 私も人間界へ赴いて来たのである」  

 

「姫様が 同盟を?」 

「魔王様も人間界へ行かれたのか!」 会場がザワつき始めた 

「オッホン ご静粛に ご静粛にですぞ」 ペンネが制止した 

 

「その人間界で 私も心から理解し合える 同胞が出来た 紹介しよう その信頼出来る人間が ここにいる チェルとレイである」

 

テルは軽くコケながらも レイと共に前に出て 手を振った 

「おぉー」どよめきが起こった 「ねぇあの人 魔王様にそっくりじゃない?」 

「本当だ 魔王様って双子だったんかい?」  

「でも別の世界から来たんだろ?双子って事はねぇだろうw」 色々な声が上がった 

 

「そして私も 人間と同盟関係を築く事は 双方にとって十分有意義な事だと確信したのである」

 

同盟にあたり 人間界より魔石と魔光石 それとLC料理のレシピ提供があると説明し 人間界に提供する事はレイから話してもらうと言い ここでレイと交代した 

 

「初めまして 魔界の皆さん 私共が人間界より参った者です 代表として私 レイがお話しします  以後お見知りおきを 

 

まず我々人間は 魔力を待ちませんし 当然魔術も使えません しかし フォトンと科学の力により 魔術に近い事は出来ます 攻撃や防御等ですが 足りない事も多いのです 

 

提供頂きたいのは  ズバリ 魔力の仕組みと それを扱う技術です
何より 怪我や病気 それに 無くなった体の一部まで 完全に再生し 回復させる魔術と 不老長寿の魔術は 我々人間には全くあり得ない 究極なる力なのです 

 

この力を我々自らが使えるようになれば 人間界は一変するでしょう その為に 魔石と魔光石の提供を惜しみません 今後 双方に安定と均整 そして 平和のあらん事を せつに希望致します」 

民衆の一部から拍手が起こり やがて全体に広まった レイは会釈した

 拍手が収まると魔王が 

 

「断っておくが 人間界では魔界伸様はお働き下さらない 詠唱を伴う魔術は一切使えないのだ  

逆に人間界の者達は  自力で魔界へ来る事は出来ない 故に どちらかが侵略 あるいは征服等という事は出来ないのである よこしまな事は考えないように 

 

人間界と魔界 お互いの利益と安全 安政の為の同盟であるという事を 忘れてはならぬ よいな? ここに宣言しよう 本日 人間と魔族は同盟を締結する 今後の繁栄を大いに期待してくれ 今日は宴だ!酒は私がおごろう 皆心ゆくまで飲んでくれ!」 

「おぉおー」 

「うぉおー!」 

「うぉおー!」 

会場全体から歓声が上がった  「魔王様!魔王様!魔王様!」 

魔王を称える掛け声が長く長く続いた まぁ同盟どうのこうのより 無料酒が 飲み放題って方が嬉しかったんだろうね( ´∀`)   テル達も 魔王達と祝宴を楽しんでいた 

 

「アッハッハッハッハ バカだなぁカッペのじいちゃんは そんなんだから奥さんに逃げられるんだよ(*^▽^)/★*」  

テルに頭を ペチペチと叩かれても 「ホーッホッホッホ」 とカッペじいは嬉しそうである 

 

「あらまぁ 大師匠も形無しねぇ」 魔王も嬉しそうに グラスを傾けた ジンは一口食べる度 

 

「うま!」 「うんまっ!」 とミナの料理をひたすら食べていた 酒が飲めないので 浮いてる感がある その一方でミナ スー ノエが盛り上がっていた スーはノエに勧められ またビールを飲んでいた 

 

「ブハー やっぱり非日常は最高だね~ デヘヘ~(*^▽^*)」 

「うむうむ 今日は心おきなく飲むとよいのじゃ」

 

「スーちん 今日は飲んでもいいけど おかしな事しないでよ(^_^;)」 

「ミナっちもどうじゃ?大人の仲間入りしてみぬか?」 

そこにテルが来て 

 

「お~ スー ご機嫌だなー ミナも飲んだらどうだ?甘くて美味しいのもあるぞ(^o^)」 

 

「う~ん 別に飲まなくてもいいんだけど ジュースみたいなのがあったら 飲んでみようかな」 

「おぉ~ いい心がけだね~」 

「よし!じゃあ良さそうなの 持って来てやるよ」 

 

テルが持って来た 薄い緑色のスパークリングなお酒を ミナは飲んでみた 

「あっ メロンみたいな味がする 美味しい」  

 

魔界飯は不味いが 何故か お酒はどれも美味しかった 多分食事と違って 維持の為ではなく 嗜好の為に飲む物だからなんだろう うん、きっとそうだ  ミナはゴクッ ゴクッと飲んで 

 

「お酒って こんな感じなんだね もっと早く飲んでても良かったかも」 

「そうじゃろう?酒は心のサプリメントじゃからのぅ」  

「心のサプリメントか~ いいね~」 

スーの顔が赤い

 

お酒を美味しく飲んだミナだったが 飲み終わった途端 目がトロンとして来た 

「なんか 眠くなって来ちゃった」

「部屋に戻るか?」 テルが聞くと 「う~ん」 ミナはその場でコクリ コクリ とやり始めた 

 

「間に合わなそうだな 取り敢えずソファーまで行こう」 

ソファーまで連れて行き 自分のももの上にミナの頭を乗せ その頭を撫でていた そこに魔王が来て 

 

「随分嬉しそうねぇ」 

「ミナが小さい頃はさ 良くこうやって寝かし付けてたんだ 懐かしいなと思って

大きくなってからは もうこんな事出来ないから なんか嬉しくてさ」 

 

「あなた やっぱり母親だわね」 

「まぁそうだねw」

 「あたしも ノエが小さい頃は良くやってたわよぉ」 

2人で暫く母親談義をしていると 

「う~ん」 ミナは寝返りをうつと 

「ネェチャン こんなとこで寝てたら風邪ひくよ もぉ~ ムニャムニャ」 

「オイオイ それゃ今のお前の事だろw」 

「寝ててもチェルしーの心配?カワイイ事言うのねw」 

 

「普段からこんな感じで 叱られてばっかりだよ(^_^;)」 

「この前の晩餐会の時にね  あなたがミナちゃんの為に怒った事 嬉しかったそうよ」 

 

「そうなの?」 

「あたしはノエから聞いたんだけど ミナちゃん あの時  自分は何かとんでもない事をしたんじゃないかって 不安な気持ちになってたそうよ でもあなたが怒ったから 安心したんだって」 

 

「そうだったのか ちょっとやり過ぎたかなって 心配だったけど それなら良かったよ」 

「あなたが怒らなかったら ノエが怒ってたそうよ 本当なら あたしが何かしないといけない状況だったのに 悪かったわね」

 

「いや マオしーが何かしてたとしても やっぱり怒ってたと思うよf(^_^;」 

「ペンネもね あの後 随分反省してたのよ」

 

「そう言えば 今日はいないね 羊のおっちゃん」 

「自分にはまだ ミナちゃんの料理は早いそうよ 下で外の人達と一緒に LCの方食べてるわ」 

 

「ハハッ その方が安全だねw」 

「でもそれだけ ミナちゃんの料理は美味しいって事は理解してるのよ 分かってあげてね」 

「そこは分かったよ でもやっぱりあのおっちゃんは 好きになれないな」

 

「あらそお? 実はね あたしもよ(>▽<)」 

「なんだぁ じゃあ辞めてもらえばいいじゃん」 

 

「それが そうも行かないのよ 大人の事情ってとこかしらねぇ」 

「魔王でも出来ない事があるのかぁ 大変そうだ(^_^;)」 

 

周りを見ると スーとノエはダンスをしていた レイとリガトーニは相変わらずイチャイチャとやっている ジンは カッペじいと肩を組み 何やらニヤニヤと話していた 

 

テルはミナを抱き上げ 部屋のベッドに寝かせてから戻り 魔王と朝まで飲んだ 楽しい夜だった