マリリンの産みの母親であるグラティス・モンローは、男の寂しさをさり気無く見抜いて痒いところに手を差し入れて行く女らしさを持っていましたが…

隠し持った裏の顔には、淫乱癖があり、突然ヒステリックになって暴れ出したり、

愛した男が嫌な事言ったりしたりされた時には

その愛した男に包丁を向けたり、

落ち込んだ精神状態の時には、自分の身体を剃刀で切りつけたり、

首吊り自殺や

飛び降り自殺をしようとする

自殺癖もある、危ない性格(気狂い)でした。

 

そんなグラティスが初潮を迎える前の幼少時の頃には、

家族や友達や周りの人への愛し方が解らず、常に悩みを抱えた子ども時代でしたが

父親も母親もグラティスの相談相手にはなってくれませんでした。

 

性欲の神秘な世界に陶酔するようになっていたオマセなグラティスの思春期には、

本命の恋人には相手にされず、興味を持ってくれる男の子とお付き合いしますが、長続きしない火遊びの恋に目覚めてゆき

 

娘盛りになると

 

男好きになったグラティスは、次々と恋をすることで家族や色んな悩みから逃げるように次々と

恋人と夫を作っては男を変えてゆくという、恋多き女に成長して行くのでした。

 

そこそこの美人と言われていた24歳になった頃のグラティスは、二度結婚を経験し、二人の子供を産みますが

子を産むことはできても子を育てることができないので

二人の子を

最初の夫の親戚に育てて貰いました。

 

「グラティスは信仰に取り憑かれているよぉ!

信仰の力で病気を治すとかいうクリスチャン・サイエンス派にぃ、お金と時間を使ってえ‼︎

子育てしやしないんだからさあ〜」

 

グラティスの最初の夫の親戚が、御近所さんに愚痴っています。

 

「精神錯乱を起こす母親ゆずりの病気を治せない癖にさあ

グラティスの子供たちを養ってるうちら夫婦に対して、『信仰が無い人間は悪に落ちる』とか言うてえ〜

『精神病になった母親と自分は、人生で悪いことをしたのだから罰を受けなければならない。』とか

屁理屈言うてぇ

子を産むだけ生んどいて、子育てしやしないんだからねえ〜全く。」

 

デラ(グラティスの母親)の精神病は、錯乱状態を起こすヒステリーでその都度、家族が手に負えずに病院にぶち込んでいました。

そんな性格の母親に育てられたグラティスは、成長してゆくにつれて罪の意識の強迫観念に取り憑かれるようになり、

病的なまでに信仰に執着し、訳がわからない罪に追い立てられている罪悪感を償わなければならぬと言う信念を、頑なに持っていたのでした。

 

後に…

「500年に1人」と言われる「映画スターとなる妖魔(性愛の女神)」を産む事になるグラティスは、精神病の母親と自分のこれらの生き方の特徴は、

 

「子どもとあまり接触しない母親。

あるいは、母親がはっきり精神病の病歴がある子ども。

家系の特徴的には、両親の別居や離婚が多く、または片親、あるいは両親欠損の幼年時代を送っている人に見られる

これらはすべて精神分裂症、躁鬱病と見られる特徴に他ならない」

 

と診断されますが、恋をして子を産むことを止められずにいたのでした。

 

 

つづく