運動学習過程の最終段階は、個々の動作を意識しないで、精確に、的確に動作できる「運動の自動化現象」が生じることだという。
 自動化は、主に「反復練習」によって達成され、繰り返し量が多ければ、自動化はより強化されるんだそうだ。

「自動化」により、意図的に「注視」しなくても、運動を行うことができる。視野が広がり、「周辺視」で全体状況を見ることが出来るのだそうだ。

 子どもたちをよく「観察」すると、滑らかで、流れるような運動をする子がいる。自動化に近づいているのでしょう。ここまで来るのに、「個人差」があり、同一学年で同時期に野球を始めたとしても、技術習熟度に差があることもある。しかし、成長過程であり、その後の努力次第でいくらでも習熟度は増すと思う。

免疫性
 熟練したピアニストが、演奏中に話しかけられたりしても、ピアノを弾き続けられる。「妨げ」(話しかけ)に対して「免疫」があると言うのだそうだ。「妨げ」に対する「免疫性」は、スポーツや芸術活動では、重要な役割があるんだって。
 だけど、「免疫性」は、自動化で得られるもでは無いという。内外の「妨げ」に「どう対処」するか、意図的に「意識」する必要があるという。「これは練習だから」という意識/認識では、「免疫性」は生じないんだナ・・・。
 
 実戦練習、練習試合でも、「意識」がリハーサル気分であると、「免疫性」はついてこないんだナ。


(参考文献)
金子明友他:運動学講義、大修館書店、1990