🌱 「困っている」のは誰?

 

アトラスには、保護者の方に付き添われて来る子どもたちがたくさんいます。

 

最初に行うのは面談です。
私は、できるだけ子ども本人に話を聞くようにしています。
 

「今日はどうして来てくれたの?」「何か困っていることある?」

 

——でも、問いかけに答えるのは、なぜかすべてお母さん。

 

子どもが何かを言おうとした瞬間、
「そんなこと言わないの!」とばかりに
ガン、と椅子を蹴ったりする場面もありました。

 

そのとき、私の心に浮かぶのはひとつの問いです。

 

「それって、お母さんの困りごとではありませんか?」
「お子さん自身は、本当に困っているのでしょうか?」

 

子どもが話す前に、大人が話しすぎてしまう。
子どもが自分の気持ちを言う前に、「正しい答え」が決められてしまう。

 

——それって、とても苦しいことですよね。

 

そんな時、あやちゃんがいてくれると本当に助かります。
 

そっと子どもを別の場所に誘導してくれて、
「子どもの気持ちは、子どもに聞く」という大切な姿勢を自然に実践してくれます。

 

大人が「困っている」と感じる時、
子ども自身は「そんなに困っていない」こともあります。

 

逆に、子どもが静かに助けを求めているのに、
大人が気づいていないこともあります。

 

だからこそ、私たちはいつもこう問いかけます。

「あなたはどうしたい?」
「本当は、どう感じている?」

 

子どもが自分の気持ちを、安心して言える場所。
それがアトラスでありたいと思っています。

 

焦らなくて大丈夫。
まずはゆっくり、子どもの声に耳をすませてみませんか?