と、良くあるコラムのクソ記事みたいなタイトルをつけてみました。

一般社会でも共通の分部もあるかもしれませんが、僕はオトナになる頃には演劇業界に足突っ込んでいたので、一般社会とかけ離れていたとしても、そこは関知致しません。

 

一般的な話しとしては、近年は若者の酒離れ、呑み会離れを耳にします。

会社なんかでも、先輩や上司の呑みの誘いを断る若者が多いんだそうで、今度はそれを「いいから来いよ。」と連れて行こう物なら、パワハラと言われる可能性があるので、呑みの場以前に、誘い自体がしにくいんだそうです。

 

そんな事は知ったこっちゃない。

演劇界は縦社会だ!

来いと言ったら来い!

と、言ってしまえばそれまでですが、それでも呑みに行きたがらない若手や新人は段々増えています。

 

その為かは定かではありませんが、ここ数年、若手たちを見ていて、呑みの場でのマナーと言うか、立ち居振る舞いを知らない子達が増え(と言うか、ほとんどが知らない)、その状況に愕然とした覚えが幾度かあります。

 

そこで、老婆心ながら、僕が昔教わった、慣例の様な物を、書いてみようと思います。

益々、クソコラム感が増してきました。

 

 

・上座(かみざ)と下座(しもざ)

読み方か漢字を知らない人もいました。

普通、奥の方を上座、手前が下座です。

座敷なんかは入り口から遠い方が上座、入り口になるほど下座です。

椅子席なら、通路側で店の入り口に近い方が下座。上座はその逆。

読んで字の如く、目上の人ほど上座で、下っ端(若手)ほど下座です。

奥に行けば行くほど目上の(偉い)人と言う事になります。

なんで、わざわざ身動き取りにくいところに行かされるかと言えば、身動き取らせないためです。

その分、入り口に近い若手程、よく動く事になります。

具体的には、空いたグラスや皿を下げたり、注文を店員さんに伝えたりが主になります。

 

ちなみに、僕はトイレが近いので、上座に座らせられると危険なので、断ります。

 

・乾杯の際は下の者から上の者にしに行く。

身動き取りにくい所にいる前提では余計にですが、目上の者を動かさなくて良い様に、下の者から乾杯(のご挨拶)に伺います。

ベテランさんがグラス持って回ってる中、どっしり座ってる新人とかもたまにいます。

超こえー。

 

・乾杯の際のグラスの高さ

こちらも、目下の者はグラスを相手より下げます。

同じ高さで良いのは、同じ立場の者だけです。

僕は自分を持ち上げられるのが嫌なので、敢えてこっちから下げて行きますが、下の取り合いになることが多々あります。それはそれですいません。

でも、たまに、上からコツンってやる若手に会うと、それはそれでビビります。

 

・グラスやお皿に空きを作らない。

目上の人の飲み物が無くなりそうな時は、次の注文を伺います。

本当は、無くなる前、無くなりそうな時に、注文を伺うのがベターで、ベストは呑み終わるくらいの時に、次の飲み物が来るように計算することです。

取り皿の中身が空っぽの場合なんかも、つまみを取り分けられると良いです。

付随して、コースではない場合などは、好きそうな物を注文出来ると良いです。

僕は自分のペースで飲み食いしたいので、次々飲み物や食い物が出されると、飲み食い急かされてるみたいで苦手です。

 

・やきとり問題

とりわけと言えば。

焼き鳥はバラシて、色んな人が、色んな種類をつまみやすくすることが多いです。

一串丸々頬張る若手も増えて来ました。

「(それ食いたかったな)」って事もあります。

バラすのも、若手の役割です。先輩にやらせちゃいけません。

 

 

・スタッフさんをねぎらう。

僕が教わっただけかもしれませんが、打ち上げなんかの場合は

『打ち上げは役者が楽しむ為の場ではない。スタッフさんの労をねぎらう為の場だ。』

と教わりました。

これが出来ない人はかなりいます。

スタッフさんが来ても放ったらかしで、役者ばっかりで盛り上がってる事は多いです。

それだと、スタッフとしては打ち上げなんも楽しくないので、来なきゃ良かったな。ってなります。

これは、スタッフやっていて、僕もよく経験しました。

「行かない」って言うと「来て下さいよー!」と言う割に、打ち上げではポツン。

何しに来たんだろう?ってなって、この教えの意味を知りました。

(そのくせ、その役者がブログとかで「スタッフさんのおかげで」とか「スタッフさんに感謝します。」とか書いていると、なんだか複雑な気分になります。)

 

 

 

本当はまだまだ沢山ありますが、受売りの知識をこれ以上書くのもなんかアレなんで、止めておきます。

 

お酒の場に行く、行かないに関しては、僕らの世代がちょうど境目くらいな気がします。

僕らの世代はギリギリ先輩や演出家に「呑みに行くぞ」と言われれば、ついていくもんだと思えた世代でもあり、行かないと言う選択をする人も散見した世代でした。

その比率が、世代が下がるにつれて、逆転したのだと思います。

 

僕はお酒はあまり呑みませんので、正直、呑みの場って面倒だったんですけど、顔を出したから知れた事も多いです。

若い世代が呑まない世代だとしても、僕らより上は、ずっと続く「呑みにケーション」世代です。

呑みに行くぞと言われれば、行くのが普通の世代と付き合っていくには、それに合わせるしかありません。

演劇業界は縦社会ですから、同世代とばかりの現場のうちは良いかもしれませんが、上の世代と仕事をする時に困ります。

 

たまに、「金が無いんで行きません。」って若手もいますが、そういう若手に「多めにお金を出してくれる。」のも先輩だったりします。

(しますが、僕の場合は貧乏なので、それがしにくいので誘いにくいのが問題ですね。ちょっとは多めに出すけど。)

それで、呑みの場の立ち居振る舞いから、お役立ち半分、ただの自慢半分の先輩の演技論とか聞かされたりしますが、そこから学ぶことが多いのも確か。

って言うか、僕らの頃は、稽古期間は呑み代も計算して生活してましたけれど。

 

僕は別に呑みにケーション推進派じゃないですが、そう言う人達の多い世界なので、覚えておいても損はありません。

 

「終電なんで」とか「明日早いんで」とかで帰る若手も多いですが(僕もそれで帰った事何度もありますが)、真昼間から呑み始めて、翌朝まで飲んで始発で帰って、昼から稽古、なんてベテランさんもいるような世界です。

付き合いの良い後輩と、すぐ帰っちゃう(そもそも来ない)後輩と、どっちを先輩が可愛がるか、って話しでもあったりします。

 

 

僕はこういう慣習が丸っと面倒くさいな、と思っていたので、若手や新人に強要したりはしないんですが、先輩としては、せめて教えておいた方が良かったんじゃないか、と思う座組はこの数年でいくつかありました。

面倒くさいんですけどね、本当に。

面倒くさいから、行きたくなくなるのも解るんですけどね。本当に。

 

でも、知っているのと知らないのと、出来るのと出来ないのと。

それは結構違うので、やっぱり覚えておいて損は無いと思いますし、教えておけば良かったなと反省しています。