二酸化炭素《第65回試験・一般・問11》(考察編)
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第65回試験・一般知識まず、過去1000年間の二酸化炭素濃度の変化について、「一般気象学」p280、図10.11『過去1,000年間の二酸化炭素濃度の変化』及びその下の表10.1、『人類起源の二酸化炭素収支』を見ながら考えてみます。図10.11の折れ線グラフによりますと、約1000年前から1750年頃にかけての二酸化炭素濃度はおよそ280ppmv前後で増減を繰り返していますが、問題文にある1750年以降になりますと急激な増加を示していることがわかります。そこで、下の表の表10.1より、その主たる要因として、人間活動に起因するものが関係しているわけですが、本文にあります通り大きく3つ挙げられます。一つ目の「化石燃料の燃焼」は、産業革命以降のエネルギー需要の増大によるものです。二つ目の「セメント生産」はセメントを生産する過程で原料となる石灰石を加熱する際に二酸化炭素が発生することによるものです。三つ目の「土地利用改変」は本文にある森林伐採のほか、農地拡大、都市化、森林火災、また二酸化炭素の吸収源である森林の現象によりものです。したがって、本文の内容は正しいとなります(b)人間活動によって排出された二酸化炭素の行方ですが、先ほど述べた化石燃料とセメント生産で8.3GtC/年、土地利用改変で0.9GtC/年の計9.2GtC/年のうち約5割の4.3GtC/年が大気中に蓄積、残りの約5割が海洋吸収と緑色植物の光合成反応となっていますしたがって、本文の内容は正しいとなります。(c)北半球の中緯度における大気中の二酸化炭素濃度の季節変動の主な要因は緑色植物の光合成によるものです。二酸化炭素濃度は光合成が盛んな夏には少なくなり、冬は逆に多くなるという季節変動を繰り返しています。具体的には二酸化炭素濃度が極小となるのは夏の終わり頃となる9月頃、逆に極大となるのは冬が終わる3月頃となります。したがって、本文の内容は、極大と極小が逆になっており、誤りとなります。よって、正解は②ということになります。では。