真剣県警本部の道場では、早朝から緊張した空気が張り詰めていた。 日が昇る前、空気が澄み渡った中、 刀を持った男と男が向かい合っていた。 歯抜きといって、一応は鋭くは歯先を研いではいない。 だが、まちがえて当ててしまうと、血が噴出してしまう真剣だ。 道場の中には、射撃の的があった。 2010年、どんな年になるかはわからない。 でも、時には真剣になって何かに向かっていたいものだ。