★創作神話 月の女神と十二支に登場する小動物たちの日本の祭シリーズ
その3 和歌山県 那智の扇祭り「那智の火祭」
日本の夏の祭。世界遺産・熊野那智大社で「那智の扇祭り」炎と那智の滝が織りなす神事。開催日 毎年 7月14日開催。
会場
熊野那智大社(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1)
和歌山県那智勝浦町の熊野那智大社の例大祭で、「那智の火祭」の名でも知られ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。熊野の十二神を移した高さ約6メートルの扇神輿が那智御瀧へと渡御し、参道では重さ50〜60キロの大松明12本を担ぐ氏子たちが炎で神輿を清める。神事は午前10時頃に始まり、午後3時30分頃まで行われる。

─ 炎と滝の神事 ― 月の女神の降臨 ─
那智の滝が霧に煙る夜明け、山々は息を潜め、炎の列が石段を照らす。
白装束の氏子たちが松明を掲げる中、静寂を裂くように一陣の風が吹いた。その風の中から、月の女神アルテミスが姿を現す。彼女の烏帽子の下から流れる茶髪が炎に照らされ、波濤と龍神の文様が袖に揺れる。
十二支の動物たちは、彼女の足元に寄り添いながら、神域へと歩みを進める。赤茶の猟犬リッジバックが先導し、白黒のポインターが右脇を守る。白うさぎは跳ねるように進み、日本猿と雉がその後に続く。
滝の轟音が祈りの太鼓のように響き、炎が天へと昇る。
その瞬間、女神は滝の光を受けて立ち止まり、静かに手を合わせた。
「人の祈り、獣の息、山の声――すべては一つの命の輪。」
その言葉が風に乗り、炎の揺らめきとともに夜空へ溶けていった。

─ 詩文:那智の炎に祈る ─
滝は月を抱き 炎は風を呼ぶ
白き衣の女神 龍の波濤を纏い
十二の命 その足に寄り添う
山は息づき 人は祈り
炎は天を焦がし 水は地を潤す
すべては巡り 夜明けに融ける
ああ この光よ
永遠に祈りの道を照らせ
那智の炎に 命の輪を見よ




