いろんな方のご意見をうかがって勉強させていただいています。

 

とある勉強会で行政側の方の意見を伺っているときの発言がタイトル。

これを聞いたときに耳を疑いました。

 

「この子の親代わりとなろう」

そう心に誓って養育里親を始めた方が多いと思います。

乳幼児さんを委託された里親さんは尚更。

(一部には、短期里親だけを希望される方もいらっしゃるのですが、今回は割愛します)

 

10~11月、メディアに出てくる養育里親さんは成人までの長期委託が多い印象でした。

あるいは現在委託中のケース。

広報目的なので当たり前ですが、養育里親のメリットが語られています。

しかし負の面は、あまり語られることがありません。

 

実親さんの意向で、里親から施設へ措置変更されるケースもあるそうです。

里親子分離です。

 

里子がある程度大きくなってからの措置変更であれば、

里親宅を訪ねてくることもあるでしょう。

携帯電話を持つ年頃になれば、電話をかけてくることもあるでしょう。

それは里子でも実子でも変わりありません。

では、乳幼児は?意見表明はできません。

自分が「ここ(里親家庭)から別の場所にうつされる」ということを、

どのように理解するのでしょう。

 

里親さんに懐いていた幼い里子には、里親さんに「捨てられた」という思いが残ります。

大人の事情で~などということは、まだ理解できないのです。

里親さんが望んで手放すのではないのです。

もちろん幼いゆえに言語化はできないのでしょうし、心の傷は奥底に澱となるでしょう。

 

そして一生懸命育てた里親さんはその後、会うことは許されません。

その理由として見聞きしたものとして、

・「愛着対象が分散するのを防ぐ(実親の下に帰る前提)」

   でも、本当に親元に帰るかは未知数です。結果として帰る子もいれば、

   18~20歳の措置解除まで、施設暮らしという子もいるのです。

   施設暮らしだから全てがダメになるとは思いません。

   施設の職員さんもがんばっています。でも不利な面は大きいでしょう。

   そうなったとき、不利益をこうむるのは大人ではありません。

 

   子供達です。

   でも、子供達には措置に対する決定権が認められていません。

   行政側が決めるのです。(数年でローテーションをする職員が)

   行政の方へお願いです。実親さんの下へ帰す前提であれば、

   より良い環境を整えられるよう、しっかりと実親さんを支援してください。

 

・「里親さんが会うと「迎えに来てくれた」と里子が期待をしてしまう」

   里親さんは連れて帰りたい!と思っていても、制度が許してくれないのです。

   里親さんは迎えに行きたいのです。仮に一緒に暮らせないとしても、

   「あなたのことを大切に思っている」と伝えたいのです。

 

他にも理由付けがあるのかもしれませんが、私は行政側の人間ではないのでわかりません。

 

「里親さん=施設と同じ位置づけ」と言って憚らない方もおられます。

社会的擁護という制度の下、生活支援を行うという意味ではそうでしょう。

でも、本当にそれだけでしょうか?

自分の家庭の中に迎え入れるのと、

職員が仕事場(施設)で勤務として一緒に過ごすことが同じとは思えないのです。

施設を退職した元職員さんがファミリーホームを立ち上げるというケースもありますよね?

その方々は、施設の限界をよくご存知なのでしょう。

(くどいようですが、施設をディスっているのではありません。)

 

国の里親制度推進の方針に対して、

施設側で複雑な思いを持つ方もおられるようです。

(はっきりと、「こういっちゃあ何だけど利益相反」と口にされていました。)

 

でも、乳児院・児童擁護施設がゼロになることはないでしょう。

施設でないと対応できないケースというのはあるのです。

里親は施設職員さんの仕事を奪う存在ではありません。

 

お読みいただき、ありがとうございました。