ON の役割

ONの役割と聞いて、巨人の王と長嶋の役割はホームランを打つことだぁ~
と思った人は、相当の歳ですね…

以前 out についていろいろ紹介しましたが、
今回は on に挑戦します。
on の1番最初に浮かぶ訳は「~の上に」という前置詞ではないでしょうか?
前置詞は訳すのにとてもやっかいで、この言葉がぴったりというのは
なかなかないですよね。
だからイメージで覚えるしかありません。
on は何かに触れている場合がほとんどです。
そこがまず above (=上方)と違うところです。
The clouds on the mountain.
山にかかっている雲。
The clouds above the mountain.
山の上の雲
The clouds floating on the sky above the mountain.
山の上にぽっかり浮かんだ雲
⇒ on the sky 空の上、ある1点を見るとき
⇒ in the sky 空をひとつの枠として捉えて見るとき
on と in でかなり変わる例としてはやはり 「count」でしょう。
Count me in = ワシも仲間に入れて、数に入れて
Count on me = ワシに任せて、ワシを頼りにして
on だけでも使えますよ。
The dinner is on me !
この飯代はワシが持つよ(ヨッ、太っ腹)

on の2つめの大きなイメージは形容詞の on
以前紹介したout が「消える」「終わる」と対照的。
「作動する」「始まる」というイメージですね。
Light was on.
明かりは点いていた。
Olympic game is now on !
オリンピックが今始まる!
さて on のもうひとつの大きな役割は、「~し続ける」という副詞。
keep ~ing でも、keep on ~ing でも同じですが、
on をつけるだけでその意味になることが少なくありません。
Walk on, you shall find the place.
そのまま歩き続けろ、(そうすれば)そこが見つかるだろう
I can't go on!
もう続けられない(生きていられない)!

昔、大ヒットした曲に A-ha の「Take on me」というのがありました。
これってどういう意味でしょう?
take on (someone)
= 悲しみや怒りなどを(誰々に)ぶちまけること、
= その人のせいにすること、責めること
イメージとしては泥でもケーキでもいいですから、
相手の顔にグシャっとぶつける場面を想像して。
相手の方に投げるんではなく、とにかく相手に接触することです。
そこに方向性、自分の内側から出てきたもの、というニュアンス out を足すと
Don't take that out on me !
そいつをワシのせいにしないでくれ~!
まさに「八つ当たり」することになります。
A-ha の曲のサビでは
Take on me, take me on♪
となっています。
この2フレーズは意味が変わります。
最初は「ボクを責めてもいいよ」
次は「でも愛し続けて(受け入れ続けて)」という
シャレたフレーズになっているんですね。
よく対象である人は単語で挟んでも、あとにしてもいいと言いますが、
(例:kick me out = kick out me)
on がつくイディオムの場合は注意が必要です。
カンタンではありましたが、on の大きな3つの役割、
イメージできましたか?
ほうっておくと on に関してはどんどん続きます(on and on and on and ....)
だから今回はここまで。また続編があるかもしれません。
Summer is on ! Why not enjoy the heat with your cool idea !
夏が始まったよ!クールなアイデアで暑さを楽しもうね!
