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愛国心ってありますか?

先週末はアメリカのメモリアルデーウィークエンド。
夏の始まりですが、前にも書いたようにこれは戦没将兵追悼記念日
日本軍によるハワイのパールハーバー襲撃ではありません。
南北戦争終結後に決められた祝日なんですね。
ちなみに月曜日はHappy Monday といってお休みでした。
今回のブログは4月に書いたものですが、
なんとなく重かったので引き延ばしていました。
NYにいた頃と思ってください。


今年はオリンピックのある年。
普段は関心がないようなアマチュアスポーツでも
オリンピックとなるとテレビ視聴率はうなぎのぼり。
国の威信をかけてメダル争いする選手たちを、
手に汗握って応援しますよね。

アメリカに久しぶりに来て、
改めて感じるのは、いろんな場所であのスターズ&ストライプスに遭遇すること。
街角に掲げた国旗は、祝日だからではなくいつも。
Tシャツや下着まで国旗やデザインを使ったものがたくさん。
みんなこの国を愛してやまない、という気持ちが表れています。

日本でも東北震災の際に
「ガンバレ日本」みたいなTシャツが売られ、
日の丸デザインもちょっと登場しました。
けれどそれも一過性のようです。

デザインのポップ性もあるでしょう。
スターズ&ストライプス。
ハリウッドを代表するアメリカの広告効果も大きい。

移民が多いから、それをひとつにまとめるには、
何か同じものを心でシェアする必要がある。
貧しい国からの人々には憧れでありサクセスの国。
豊かになった人々も、先代たちの苦労や誇りを忘れないためか、
近代のNo.1時代を誇りにしている人も多いでしょう。
国歌も2つあって、第2国歌の『God Bless America』は
特に最近野球やフットボールの開幕などで必ず歌われます。
ワシもこの歌大好きで、カラオケでよく歌います。

安っぽいセンティメントな詞だという人もいるでしょうが、
歌っているとその雄大さとメロディーラインで心にグッときます。

日本人はどうでしょうか?
ワシ的に感じるのは、なんとなくこの誇らしい気持ち、
日本を愛してるって気持ちが薄い気がします。
ずっと同じ国で暮らし、植民地化もされずにきたことで、
本来の故郷を愛する気持ちが薄れているかもしれません。

「やっぱり日本が1番いいね」
こんな言葉を聞くのは、決まって海外から帰って来た人たちから。
言葉も通じるし、ご飯も美味しい。
でもしばらく経つと
「アメリカではこうだった」
「パリの○○の味が忘れられない~」
なんて懐かしむ言葉の数々。

そりゃ観光で行ってれば、日本の日常生活よりドラマティックで
フェスティブ(=華やか、お祭り気分)ですよね。

そして言葉の壁さえ、何か1段上のもののように感じます。
「フランス語はイントネーションがね」
「やっぱり英語はできないとね」
「韓国語ハマってるの~」

勉強する対象となると、何かちょっと崇高さを増すようです。
でも習いたいと思ったのは、実はその土地や人々、文化が気に入ったからでは?
外国語を習う際には、ぜひこの初心を忘れないでほしいですね。

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さて愛国心について、

都内をすごい音量で軍歌をがなりたてながら行く右翼の人たち。
とても攻撃的で、ほとんどヤクザ予備軍ですよね。
そういう人たちをバックにつけてる石原都知事のような人がいう
日本は世界に対して強くあるべき、という論理はワシは反対です。

ほんとに国を愛してるというよりも、
睾丸で競ってるパワーゲームな気がします。
なにより現実的な構想や対策を聞いたことがありません。

一方、防衛に対しては、
自衛隊の半義務化に賛成です。
韓国のように、2~3年のキビしい兵役義務は、
その目的よりも、集団訓練による忍耐や根気に益あり。
人間として大きな成長のきっかけになると信じるからです。

それだけでなく、この国を自分たちで守るんだ、
守るべきものがこの国にはあるんだ、という学習ができるのは
人生での大きな財産になると思います。
もちろん若いうちに行えば、
アンバランスなホルモンの行き場所もできるというもんです。

日教組はあいかわらず学校での君が代斉唱に反対していますが、
その前に自分たちの教員のモラルと現実的なものの見方を再教育するべきでしょう。
何か学校内だけでつうじている常識に囚われすぎている気がします。

自分の国が定めた国歌を歌うことがこんなに非難されるのは日本だけです。
でもこれをとったら、日本を愛するきっかけはどうなるのか。

第2次世界大戦敗戦以来、日本は極力右寄りの教育を避けてきました。
その反面、アジアでの虐待の歴史はいまだやんわりとしか教えません。
同じ加害者の立場で世界中から非難されたドイツでは
この点を明解に教え込みます。
そうした歴史を踏まえ、莫大な賠償を抱えながら、
さらになお欧州のリーダー的存在となっている国とそれを支える人々を
ワシは尊敬してやみません。
環境問題でも、捕鯨調査船を面白がって攻撃する筆頭のどこかの国よりも
よっぽど現実的に、しかも革新的に改善していってます。
まあネオナチのようなクズは、世界中どこにでもいますからね。

日本はこのドイツ人の有能さや几帳面さ、メンタリティがよく似ていますが、
ふたつかけているのは、自分たちの歴史への認識と、自国へのプライドかも。
歴史を認識することでアジアをより深く理解し、敬意を持てます。
それは経済的にかなり有益です。
そうした成功は自国へのプライドも生むでしょう。

昔のベストセラー、『Japan As No. 1』の頃にしがみついて、
空威張り的な「日本が1番」よりも
その自然、人々の伝えてきた美徳、文化的な遺産、
そうしたものをほんとに素晴らしいと痛感するのは海外にいるときです。
外からの目を持って日本を見つめ、再考することで、
自発的にほんとの意味の理解と誇りが生まれてくるはず。
耳に響く君が代の、複雑な旋律が心地よく感じられるようになります。
(できれば耳が幼い人たちにも心地いい第2国歌もほしいところです)

自分の子供を愛するのも、自分の国を愛するのも
ルーツは自分を愛することの表れ。
戦後砕かれた日本人の自尊心を、金や力ではなくほんとの意味で取り戻す。
そんな助けになると思います。

今年もオリンピックで選手たちが表彰台に上ることを祈りますが、
そのトップで君が代に合わせて口が動いてるのをぜひ見たいなと思います。

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