トルコ大地震に救済を!

23日、トルコ東部のヴァン県においてマグニュード7.2の大地震が発生しました。
すでに死者は300名に届かんばかり、負傷者も1500人を越えています。
ワシもNY時代に一緒に住んでいた彼女がトルコ系アメリカ人ということもあり、
トルコの人や文化には他の国よりもう少しだけ馴染みがあり、親しみを感じています。
もうひとつの大きな友好国であり、いい人が多いタイの洪水も心配ですが、
このトルコでの大惨事がニュースで流れてきて以来、気分が落ち着きません。
個人的なことより、トルコと日本の友好と言えば、有名なのが1890年のエルトゥールル号遭難事件。
1890年(明治23年)9月16日夜半、
オスマン帝国(その一部は現在のトルコ)の軍艦エルトゥールル号(Ertuğrul Fırkateyni)が
現在の和歌山県串本町沖にある、紀伊大島の樫野埼東方海上で遭難し500名以上の犠牲者を出した事件。
かろうじて生き残った63名を救ったのは現地の貧しい日本人の漁民でした。
その約100年後にはこのときの恩義を覚えていたトルコ政府により、イラン・イラク戦争のため
イラクに孤立無援となった日本人215名が救出されるというエピソードがありました。
以下ウィキからの抜粋
9月16日22時ごろに、折からの台風による強風にあおられ紀伊大島の樫野崎に連なる岩礁に激突、
座礁したエルトゥールル号は、機関部に浸水して水蒸気爆発を起こし沈没した。これにより、
司令官オスマン・パシャをはじめとする587名が死亡または行方不明になる大惨事となった。
まず、日本人が助けた!
救難活動
樫野埼灯台下に流れ着いた生存者が数十メートルの断崖を這い登って灯台守に遭難を知らせ、
灯台守の通報を受けた大島村(現在の串本町樫野)の住民たちは、総出で救助と生存者の介抱に当たった。
この時、台風により出漁できず食料の蓄えもわずかだったにもかかわらず、住民は浴衣などの衣類、
卵やサツマイモ、それに非常用のニワトリすら供出するなど献身的に生存者たちの救護に努めた。
この結果、樫野の寺、学校、灯台に収容された69名が救出され生還することができた。
遭難の翌朝、事件は樫野の区長から大島村長の沖周(おき しゅう)に伝えられ、沖は神戸港の
外国領事館に援助を求めて生存者を神戸の病院に搬送させるよう手配するとともに、
県を通じて日本政府に通報した。知らせを聞いた明治天皇はこの遭難に大いに心を痛め、
政府として可能な限りの援助を行うよう指示した。各新聞は衝撃的なニュースとして伝え、
多くの義捐金・弔慰金が寄せられた。
送還
こうして遭難者に対する支援が政府をあげて行われ、69名の生存者は一旦東京に送られ、
遭難事故の20日後の10月5日に東京の品川湾から出航した日本海軍の「比叡」と「金剛」により、
翌年の1891年1月2日にオスマン帝国の首都・イスタンブルに送り届けられた。
そしてトルコに助けられた!
イラン・イラク戦争
さらに21世紀に入ってからは、エルトゥールル号事件の顛末が、1985年(昭和60年)の
イラン・イラク戦争で、イラクのイラン上空の航空機に対する期限を定めた無差別攻撃宣言に対し、
イラン国内に取り残された日本人が、自衛隊の海外派遣不可の原則のために自衛隊機による救援を
受けられなかったうえ、日本航空はイランとイラクによる航行安全の保証がされない限り臨時便は
出さないとするという危機的状況での出来事で、このとき、イランの日本大使館の野村豊大使が
トルコ大使館のビルレル大使に窮状を訴えると、大使は「わかりました。ただちに本国に求め、
救援機を派遣させましょう。トルコ人ならだれもが、エルトゥールル号の遭難の際に受けた恩義を
知っています。ご恩返しをさせていただきましょうとも」と答え、大使の要請を受けて派遣された
トルコ航空機によって215名の日本人全員が救出され、無事にトルコ経由で帰国できたことである。

そして今年の東北大震災でも、トルコ政府と国民からは多額の援助と民間交流援助、
多数の支援イベントの開催、応援のメッセージが送られています。
同じ年に、今度はトルコでの大地震。
持ちつ持たれつとはいえ、これほど友好関係を保ちたい国はないというくらい、
義理堅さのレベルでトルコは日本に近い友好国です。
エルトゥールル号事件に縁の深い和歌山県串本町を始め、
日本赤十字も大規模な医療援助を決めています。
つらいことが起きたばかりの日本人だからこそできることが何かあるはずです。
どうか皆さんからも、きっと大惨事と援助続きで疲弊していると思いますが、
深い同情と、温かい応援のメッセージや、できる限りの援助をお願いしたいと思います。
和歌山県トルコ震災支援の会
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/111024/waf11102420250017-n1.htm
絵物語 エルトゥールル号の遭難
http://www.makuya.or.jp/teatime/douwa/ertug/ertugP1.htm
