うれしいニュース

お義父さんのこと
ワシらが4月から同居しているお義父さんは、脳梗塞をやってからは、体調も悪くなり、
お義母さんひとりの時は、こちらには言いませんでしたが、いろいろなことに支障が起きていたようです。
軽い認知症も認められ、このままでは起きられなくなるかもとも言われたそうです。
誤嚥による肺炎になったあとは、ついに胃にチューブを挿入して栄養補給を行う生活が続いていました。
ワシも担当の先生に会って話を聞き、年齢的にもまだまだリハビリの効く歳だと言われ勇気百倍。
ネットや人づてにいろいろ情報を集め、少し勉強してみました。
お義母さん、義姉、義兄を含めてワシら5人いれば、きっとなんとか世話していけると相談して、
担当を各自決めて、忙しいときや楽しい約束ができた時は誰かが代行することに決めました。
この楽しい事優先と言うのはワシの意見で、なんだこいつ?と思われたようですが、
人数がいるのなら、なるべくストイックな看病はやめようって言う気持ちでした。
だからなんとかみんなを納得させ、この2ヵ月半くらい頑張ってきましたよ♪
ワシの担当は(これも自分で決めたんですが)体操と発声練習、シリコンスプンでの口の練習と
ハミガキ、あとはその都度に起こるいろいろなハプニングを処理したり話し相手をすることでした。
栄養がいきわたって来るとまず体力が戻り始め、脚の体操にも踏ん張りが効くようになり、
本人ももう少し頑張ろうという気力と、もっと大事な「欲」がでてきたようでした。
よくなりたい。口からまた食べれるようになりたい。自由に歩けるようになりたい。
本も読みたい。テレビも見たい。カラオケにも行きたい。酒も飲みたい。女も…
こんな感じの欲が、話をしていると少しづつ出てきたのがわかります。
特に女性の話は、ずいぶん前から他の人間とはできなかったことでしょうし、
自然な興味なので、口重の時も発言が活発になり、これはいい!と直感しました。
こうしたインストラクター的な役割のせいか、ヘアカットやヘアカラーをやってあげるせいか、
すっかりワシになついて(?)、飲んで帰った翌日はいろんな話を聞きたがったり、
召還される機会が増えました。
よくPC持ち込んで、ベッドのそばでアメブロやりながら看てるんですけど、向こうから何してるのか
いろいろ興味を持って聞いてくるようにもなりました。これってかなりの進歩です。
前は対面でしか話が出来ませんでしたから。
今ではひとりでトイレにも行けるし、ワシ自作の演歌CDと一緒に歌ったりするし、
テレビへの興味も深深です。車椅子もなく誰かと散歩できますし、先生も回復ぶりに驚いています。
ジュースを凍らせてキューブ状のものをなめさせたりしながら徐々に飲み込みもうまくなり、
たぶん来月にはチューブも取れるだろうと言われたそうです。
食事にはまたお義母さんも気を使うでしょうが、その苦労も、またお義父さんが
食べられるようになる喜びで打ち消されるでしょう。
自分たちでお義父さんを回復させたという喜びや達成感は素晴らしいもので、
我が家でも少し遅い春が来た感じです。
震災と同じで、これからも長い復活の努力が続くでしょうが、
日常に組み入れてしまえばなんてこともなく感じるもの。
また元気になって、今度はほんとにカラオケや温泉に連れて行ってあげたいです♪