英語で読むタオのプーさん 第4章後編 | 英語は度胸とニューヨーク流!

英語で読むタオのプーさん 第4章後編

英語も度胸、愛嬌、センス!


第4章 続き

さて前半のブログで書いたこと。その大切さは伝わったでしょうか。

雪の結晶も、木も動物も、2つとして同じものはありません。だからそれぞれが持つ


内なる自然 = Inner Nature」に従う事で、そのよさが最大限に引き出されるということでした。
人間も同じ…はずなんですが、人間には賢い頭脳があり、頭脳は実はとてもだまされやすいもの。
内なる自然に耳を傾けることを忘れさせ、自分のことが実はほんの少ししかわからなくなってしまいます。
自分を理解していないので、他人から影響を受けやすく、右往左往する結果になります。
そんな他人任せを絶って、「自己の信頼」に持っていければ、物事はずっとやりやすくなるはず。
その原則を、さてどうやって実行するか。ここでプーがまた自作の歌で教えてくれます。




How can you get very far,
If you don't know who you are?
How can you do what you ought,
If you don't know what you've got?
And if you don't know which to do,
Of all the things in front of you,
Then what you'll have when you are through,
Is just a mess without a clue
Of all the best that can come true
If you know what and which and who.




どうして遠くへ行けるだろ
自分が誰か知らなくて
どうしてやることやれるだろ
自分の力を知らなくて
どれからやるかわからない
目の前のものが多過ぎて
終わってみたら手の中は
手がかりもなく、ぐっちゃぐちゃ
いいことみんな叶うはず
何がどれで誰なのか
わかっていれば叶うはず



遅かれ早かれ、自分が望まないものが自分の中にあることに気づく。
でもそれを捨ててしまうのか、役立つことに変えるのか。
後者は心の葛藤を避けられるし、苦しみも少なくてすむ。



ピアノの鍵盤は叩けば騒音になるけど、なくなったら音楽はない。
人生と音楽はどこか似ている。

弱点や癖を見つけて、違う方向へ持っていくことでプラスにも変わるもの。
いやなものはなくそうとしてもいつかまた戻ってきてしまう。
でもそれに合った使い道さえ見つければ、自分を助けてくれる、人に役立ってくれるものにもなる。
それがこのティガーのエピソード。



跳びはねすぎてみんなが迷惑をこうむってるティガーを排除しようと計画したのもラビットさん。
第3章で道に迷ったのも、実はティガーを遠くへ連れ出して、戻って来られなくするためでした。
計画は失敗し、逆に自分が道に迷ってしまったラビット。
一方やっと帰れたプーとピグレットは、ラビットもティガーもまだいないことに気づきます。



>Where's Rabbit? " asked Christopher Robin.
" I don't know." said Pooh.
" Oh, well, I expect Tigger will find him. He's sort of looking for you all. "

Tigger was tearing round the forest making loud yapping noises for Rabbit.
And at last, a very Small and Sorry Rabbit heard him.
And the Small and Sorry Rabbit rushed through the mist at the noise,
and it suddenly turned into Tigger; a Friendly Tigger, a Grand Tigger,
a Large and Helpful Tigger, a Tigger who bounced,
if he bouced at all, in just the beautiful way a Tigger ought to bounce.
" Oh Tigger, I am glad to see you !" cried Rabbit.





「ラビットはどこ?」クリストファーロビンが聞きます。
「わかんない」とプー。
「あっそう、たぶんティガーが見つけるだろうね。君たちを探してたみたいだから」
ティガーは森をかき分けながら、大きなほえ声でラビットを呼んでいました。
そしてついに、小さくなって反省してるラビットにもその声が聞こえました、
小さくなって反省してるラビットは、霧の中をその大声を目がけて駆け抜け、
突然ティガーに行き当たりました。
気さくなティガー、頼れるティガー、大きくて気が利くティガー、
思い切り跳べた時は、ティガーらしく美しく跳ね回ってたティガー。
「ああティガー!君に会えてよかった~」ラビットはそう叫びました。



童話みにくいアヒルの子では、自分が醜くないと知ったのは白鳥だと知った時でした。
みんなこのアヒル(白鳥?)のように、自分の中に特別なものを持っています。後はそれに気づくだけ。
真に賢い人というのは、その人そのもの。自分の持ってるもので出来るだけのことをする人です。
まず自分に秘められたものを見つけ、「内なる自然」に耳を傾け、それを決して見失わないこと。
そう心がけることで、人生はプラスへ方向転換するのではないでしょうか。



For a long time they looked at the river beneath them,
saying nothing, and the river said nothing too,
for it felt very quiet and peaceful on this summer afternoon.
" Tigger is all right really, " said Piglet lazily.
" Of course he is, " said Christopher Robin.
" Everybody is really, " said Pooh. " That's what I think, " said Pooh.
" But I don't suppose I'm right," he said.
" Of course you are, " said Christopher Robin.






しばらくの間、彼らは下を流れる川を眺め、黙っていた。
川も音を立てず、とても静かで平和な夏の午後だった。
「ティガーっていいやつだよね、ほんとは」ピグレットがポツリと言う。
「もちろんさ」クリストファー・ロビンも言う。
「みーんなほんとにいいやつ」プーも言う。
「ボクにはそう思える」またプーが言う。
「けどボクが正しいとはかぎらないよね」最後にそう言った。
「もちろん、君の思ったとおりさ」クリストファーロビンが言った。


 

用語のポイント



mess (名詞)混乱、窮地、散らかってること
clue (名詞)手がかり、糸口、筋道
expect (動詞)期待する、予期する
yap(ping) (名詞)ほえ声キャンキャン、おしゃべり 
(動詞)ほえる、うるさくする、
turn(ed) into  入る、乗り入れる、行き当たる
Grand  形容詞 壮大な、見事な
ought to ~すべき
I ought to finish this work by Monday.
月曜までにこの仕事を終えとくべきだろう
all right 大丈夫、信頼できる
suppose 思う、推測する



英語は度胸と愛嬌!