英語で読むタオのプーさん 第1章 | 英語は度胸とニューヨーク流!

英語で読むタオのプーさん 第1章

英語も度胸、愛嬌、センス!

第1章はビネガーテイスター


のっけからあまりプーたちの出番はなく、
中国の絵画、「酢を味見する人々」の話。
3人の学者が樽の中の酢を味わうシーンです。


作者は、樽の中の酢を、人生のエッセンスと捉え、
この3人を中国の3大思想である儒教、仏教、道教の祖たちになぞらえて、
それぞれの違いからタオ=ダオ(道教)を説明しています。


PCの方は、段落かえてあるところで切って読むのがコツですよ。


To K'ung Fu-tse, life seemed rather sour. ...
The government on earth was out of harmony
with way of heaven, the government of universe.


To Buddha, life on earth was bitter,
filled with attachments and desires that led to suffering.
The world was seen as a setter of traps....


But why is Lao-tse smiling?
From Taoist point of view, sourness and bitterness
come from the interfering and unappreciative mind.
Life itself, when understood and utilized for what it is,
is sweet.



孔子にとって人生とはむしろ酸っぱいもの。
この世は天界で定めた儀式=宇宙の法則との調和から外れている。
規律や儀式を重んじる儒教らしいコメント。


ブッダにとって人生とは苦い。
煩悩や欲望といったものに満ちていて、苦しみへと誘う。
この世はさまざまな罠が仕掛けられているようなもの。
煩悩を断ち切ってこそ涅槃へいけると信じる仏教。


では、なぜ老子は微笑んでいるのか。
タオイストから見ると、そうした酸っぱさや苦さは
雑事にとらわれ、観察力のない心から来ている。
人生そのものを理解し、うまく活用できるならば、甘みがある。



" Sweet? You mean like honey? " asked Pooh.
" Well, maybe not that sweet."



この章の要約ともいえる行が


" ..a particular way of appreciating, learning from,
and working with whatever happens in everyday life. "


毎日の中で起こるさまざまな出来事。
それに感謝し、そこから学び、それを生かしてゆく自分なりのやり方。
これがタオだと言っています。



ぼくもいろいろな人や物事に色をつけて考えがちです。
本来は何の色もついてないのに、自分で勝手に決めた色で
怒ったり、悩んだり、迷ったり、傷ついたりします。
そうした時に思い出したい考え方だなと思います。


次回はラビットさんやロバのイーヨーも登場してきます。


用語のポイント
government 統制や規律。政府というのはご存知の通り。
attachment(s) くっついてるもの。今回は愛着や執着といった煩悩  
interfering    妨害や衝突。今回は頭の中の雑念。
unappreciative 感謝のない、きちんと評価できない、観察力がない
utilize(d)     役立たせる、最大限利用する
particular     独特の、特異な
work(ing) うまくいく、作動させる


長文の訳し方のポイント

長くなってきた文の訳し方は、はじめからどんどん訳すこと。

ずいぶん後ろの文を読んで、~したところの…みたいに前に戻ると見失います。

わからない単語は英語をカタカナで置き換えてとりあえず読んでしまう。


上記最後の要約の文は、「感謝して、学んで、ワークするパティキュラーなウェイ、

毎日の生活で起こるすべてのことの」で、なんとなく英語的に理解できるでしょう。

翻訳家を目指さない場合、こうした読み方が英語脳につながります。

日本語の本でも1語1語かみしめながら読んでいくわけではない事を思い出して。


タオのプーさんの和訳をすでに読んでる方は、ぼくの説明が違って感じるかもしれませんが、ご了承ください。

またいろいろご指摘いただければ幸いです。



英語は度胸と愛嬌!