高雄の鳳山と小港地区には、見事な寺院が立ち並び、鮮やかなオレンジ色の屋根や精巧な彫刻、広々とした広場が地域住民の信仰の象徴となっています。しかし、草衙には一風変わった寺院があります。水色の屋根と日本風のデザインを持ち、台湾の道教と日本文化の融合を象徴するこの寺院の名前は「紅毛港保安堂」です。

この寺院は草衙駅から車で6分の場所にあり、その外観はとても目立ちます。元々、紅毛港保安堂は小港区の埠頭近くにありましたが、その地域が工業区に指定されたため、現在の場所に移転しました。毎年、日本からの訪問団が訪れ、台湾と日本の交流の重要な場となっています。

寺院の前には、全台湾で初となる安倍晋三の等身大銅像があります。昨年7月には、日本の前首相安倍晋三の未亡人である安倍昭恵さんが訪れ、献花の儀を行いました。背面には台湾と日本の友好を象徴する富士山と、「台湾加油」と刻まれた巨大な石碑があり、とても厳かな雰囲気を醸し出しています。これは台湾と日本の緊密な関係を象徴しています。

参拝の際には、ぜひ建物の外観と内部を見上げてみてください。建材の多くは日本から取り寄せたもので、台日融合の象徴が随所に見られますが、不思議と違和感はありません。

紅毛港保安堂の主神は海府大元帥、つまり第二次世界大戦中に沈没した日本の軍艦「蓬38号哨戒艇」の艦長であった高田又男です。その歴史や寺院の設立過程については、公式ウェブサイトをご覧ください。 https://hongmaogangbaoantang.webnode.tw/

寺院の一角には、歴史的に重要な文物や記念品、海軍の徽章、人物像などが展示されています。また、日本風の神輿や蓬38号哨戒艇の模型もあります。

今回、寺院の主委(代表者)とお話しする機会を得て、台日交流や歴史の核心についてさらに理解を深めました。紅毛港保安堂は、長年にわたり、民間、協会、政府の間で文化の橋渡し役を果たし、台日間の距離を縮めるために努力してきました。日治時代や民国時代の台日関係についてもっと知りたい方には、紅毛港保安堂が最適な場所です。

紅毛港保安堂 

830高雄市鳳山区国慶七街132号 

07-796-6198