おやおやここのオーナーさん、また途中下車ですか?(もちろんあの声で)
さて、今日は新大久保に途中下車です。
勢いよく水が流れ出る蛇口に蓋をしようとするとどうなるか………
そう、勢いは激しさを増して僅かな隙間から水は溢れ出る。
勢いよく流れ出る涙は、
心に蓋をすることで止めることが出来るかもしれないけれど、
勢いよく流れ出る水は蛇口を捻る事でしか止めることは出来ないのです。
では勢い良く溢れ出る嗚咽は、手で蓋をすることでどうなるのか………
先日、電車の向かいの席にオッサンが座っていました。
オッサンは、見たところ普通のオッサンでしたが、ふとここのオーナーがオッサンを見ると、おもむろに手を口元に持っていきました。
次の瞬間………
ビュッ!!!
と勢いよく何かが飛び散り、車内はシーチキン臭が漂いました。
そう、勢いよく溢れ出る汚物は手で蓋をすることにより、その勢いは激しさを増して、オッサンの口から左右へと飛び散ったのでした。
勢いよく流れ出る涙は、
心に蓋をすることで止めることが出来るかもしれないけれど、
勢い良く溢れ出る嗚咽は、手で蓋をすることで止めることは出来ないのです。
その瞬間、オッサンは汚ッサンになりました。
そしてそのコンマ何秒後、汚ッサンの右に座っていたオバサンは、汚バサンになりました。
汚バサンは、汚ッサンとはかかわりたくなかったのでしょう。汚ッサンに目をくれることもせず、そそくさと立ち去っていきました。
汚ッサンはゲロまみれになったリュックサックからハンカチを取り出し、ゲロまみれになった左右の頬をハンカチで拭いました。
その姿は、かつて甲子園を沸かせたハンカチ王子こと斎藤くんの姿と重なりました。
しかし、汚ッサンはハンカチ王子にはなれません。ハンカチ王子が持つ、爽やかさが圧倒的に欠けています。
というわけで結局、汚ッサンはハンカチ王子ならぬ『ハンカチ嘔吐』と命名されましたとさ………
汚ッサンが吐いた汚物は、量としては1口…いや2口ゲロぐらいだったので、
そして汚ッサンはハンカチで自分の汚物をだいたい拭き取っていたので、
汚ッサンが降りた時には、その痕跡はほとんど残っていませんでした。
しかし、汚ッサンは7人掛けの端っこに座っていたので、端っこに座った者だけが味わえる、寄りかかるのに最適なあの壁の部分の下の方に、汚物が残っていました。
すると汚ッサンと入れ違いに乗ってきた横柄な態度のサラリーマンが、何も知らずにその席に座りました。
そのサラリーマンはドカッと足を広げて座ったため、寄りかかる壁にへばりついていた汚物が、サラリーマンのズボンのポケットの辺りにそっとしまわれました。
そう、
ハンカチ王子が、ハンカチを自らのポケットにそっとしまうように………
めでたしめでたしげろでたし
な~んて稚拙な文章が、
新大久保のとある公園のトイレの壁に、
落書きスプレーで綴られていたとかいないとか………
次の駅は高田馬場。
高田くんのお婆ちゃん、つまり『たかだのばばぁ』の話をしたら、
『あ、何もなかったんだ』 と事情を察してくれれば幸いです。