温暖化による海面水温への影響 | Chinalobby's Notes

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温暖化問題に関する質問が多いため、いくつかの例を示してみよう。
2009年の地球全体における年平均海面水温の平年差は+0.23℃で、統計を開始した1891年以降では2番目に高い値となった。ちなみに一番高かったのは1998年で平年差は+0.24℃となっている。

2009年の年平均海面水温が高かった一つの要因として、夏以降にエルニーニョ現象が発生していたことが考えられる。近年は高温傾向が明らかで、特に2001年以降の平年差は、2007年と
2008年の値がやや小さかったほかは、概ね+0.2℃前後で推移している。
海面水温の数年規模の変動(図の赤い曲線)では、1910年頃に極小、1940年代初頭に極大となっている。それ以降、しばらく横ばい傾向であるが、1970年代半ば以降、再び上昇傾向に転じ、年平均で見ても、特に1990年代後半以降は、長期的な傾向(図の緑の直線)を上回って高温となる年が頻出している。
こうした海面水温の変動は、陸地における地上気温の変動と同じ傾向を見せている。ただし、長期的な上昇率は、海面水温が+0.50℃/100年
で、陸上気温の+0.80℃/100年よりも小さくなっている(海面水温の上昇率は、1891年から2009年までの統計データを基に算出す)。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書(2007年)では、大気中の二酸化炭素濃度の増加などの人為起源の影響を考慮することによってのみ、上記のような海面水温・陸上気温の上昇傾向が地球温暖化予測モデルによるシミュレーションで再現されること等の事実から、人為起源により地球
温暖化が生じている可能性が非常に高いことを指摘している。 長期変化傾向の特徴
九州・沖縄海域、日本海の中部および南部、日本南方海域における2009
年までのおよそ100年間にわたる海域平均海面水温(年平均)の上昇率は、+0.7~+1.7℃/100年となっている。
この上昇率は、世界全体や北太平洋全体で平均した海面水温の上昇率(それぞれ+0.50℃/100年、+0.46℃/100年)よりも大きい。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告によると陸上気温や海面水温の長期変化傾向は一様でなく、日本付近は上昇率が大きな地域の一つとなっている。
およそ100年間にわたる日本全国の年平均気温の上昇率は、+1.13℃/100年(統計期間:1898~2009年)であり、黄海、東シナ海、日本海南部、関東の南、四国・東海沖北部では日本の気温と同程度の上昇率となっている。
一方、先島諸島周辺および四国・東海沖南部の海域平均海面水温(年平均)の上昇率(+0.7~+0.8℃/100年)は日本の気温の上昇率よりも小さく、
日本海中部の上昇率(+1.7℃/100年)は日本の気温の上昇率よりも大きくなっている。
北海道周辺・日本東方海域および日本海北東部では、十年から数十年程度の時間規模での変動幅が大きく、海
域平均海面水温(年平均)に統計的に有意な長期変化傾向は見出せていない。 2007年2月に公表されたIPCC
第4次評価報告書第1作業部会報告書によると、世界全体で平均した気温や海面水温の上昇傾向は明白であり、人為起源の温室効果ガスによる地球温暖化の影響があらわれている可能性がかなり高いことを指摘
している。 日本周辺海域における海面水温にも地球温暖化の影響が現れている可能性があると考えられている。
しかし、評価している領域が狭いことから、自然変動の影響を受けやすく、水温の上昇が必ずしも全て温暖化の影響といえるわけではない。