TEISCO TS-10

SOLID STATE GUITAR AMP

 

こんなアンプです。60年代なのか70年代なのか分からないですが。

高さ40cm×幅31cm×奥行16cmくらいの小さな10wアンプです。

見た目が非常にオーディオ的で渋い かっこいい。

 

トレモロとリバーブ付

メインスイッチはスイッチ単極単投のボリュームポットが兼ねる。

トレモロも同様でノブを廻すとカチッとスイッチが入るタイプ。

ただ今の所 音が出ません。

 

スピーカーが10インチなんだけど幅を取らないアンプを探していて

ACETONEとか縦長デザインが良いなーと思って探していたらヒット。

それがテスコのギターアンプでした。

 

10wでも鳴らす環境があまり無いし 不要不急の買い物ではあるのですが

もっとも 背中を押したのは その他入門用アンプとかと6点セットで500円だったこと 笑

まぁ 音が鳴らないジャンク品だけれども ギターアンプいじりにもってこいの品なので

購入しました。

 

後日 中を開けてみての衝撃

わー きたなーい。触りたくない。

 

埃という埃 年代という年代の臭いと 雑に扱われてきたであろう保管状態。。。。。。

 

OMG

 

ドウシタラコウナルノ。

 

ここから4日間 バラして 風通しの良い所で クリーニング。 

リバーブタンクはなんとか使えそう。

 

なぜかヒューズホルダーが欠落していたので

その辺にあったブレードヒューズを繋いでみたらバリバリと音は出る。

でも細い 力の無い音。リバーブも浅い

コンデンサーがもう 抜けてる音がします。

電解コンデンサーの液漏れしてるもの

それと 電圧を一応測定して 可否を判定。

 

 

容量のあるやつは ほぼ換える羽目に。

ビンテージとか上位互換のコンデンサーにしても味を崩すだけで

もともとのアンプの持ち味が分からなくなるので

新品で手に入るもので コンデンサを一応選定。

日本ケミコンKRE ニチコン電解VRシリーズ

両リード形もなんとか見つかり それで揃える事に。

 

やはり日本製には 日本製で。

 

役目を終えたコンデンサー達。

 

ポットはカーボン洗浄したらガリも取れて全然いけるので ひとまずそのまま。

ちなみに昔のギターアンプはやはりオーディオ派生だからなのかすべてBカーブだった。

 

あとは電気が切れたメインのネオンライトもヒューズホルダーも

当時のパーツ供給元がSATO PARTSと調査の結果判明したので入れ替え。

 

スピーカーケーブルは お決まりのBELDEN、、じゃなく

オーディオ用のVFF 1.25 赤黒。

もともと付いていたのが20AWGの細いやつだったので交換。

 

そもそも内部取り回しのスピーカーケーブル、あれくらいの長さなら

わざわざBELDENに換えなくてもいいような気がして。

キャビとヘッド繋ぐものなら 考える余地はもちろんあるのだけれどね。

 

ほんで一応完成。

 

ノブが2個だけオリジナルが残っていたのだけれど

外して保管。

その代わり 個人的に大好きなVOXやMATCHLESS BADCATよろしく

チキンヘッドノブ(マイナスネジ固定もの)に交換。

これほんとに使いやすい。

 

リバーブのポットもGIBSONから外したセラミックコンデンサーに変更。

 

スプリングリバーブのスプリングも普通は2本や3本なんだけれど

この頃にユニットは1本。その微妙な残響感はこれでしか産まれないアジと音です。

やっぱりアナログのスプリングリバーブは良い。

箱を叩くといっちょまえに ビィヤーン と泣きます。

 

トレモロもいじれるのはスピードのみですが 

歯切れの良い音と 揺らぎもまた 気持ち良い。

 

出音はトランジスタの硬質で いわゆるオーディオ的なクリーントーン。

こういういなためな音 嫌いじゃないです。

動画がまだ撮れないので似た音ですが ほぼこんな音です。

 

チューブアンプが良いのは もう別の話として。

トランジスタアンプのこういう音はやっぱり好きだなぁ。

クランチもクリッピングのひどい音じゃなく チープさは感じるけれど使える音。

 

一番最初に買ったFENDER SIDEKICK REVERBのような

ノスタルジックなアナデジの音がする。

 

チューブアンプはね もう大自然のウォームな風 土 ギラッとした太陽

そういう景色(タウン フィールド)が立ち上がってくるんだけど

 

ソリッドステートは

ナンバーガール、ZAZENBOYSの向井秀徳氏が言っている

冷凍都市 コンクリートジャングルで姿をくらます時の音、とでも申しましょうか

語弊があるかもわからんけれども東京(シティー)って音がする。 

 

冷えた感触の中に感じる温かさと艶やかさの同居。

そんなメランコリーがあります。

向井秀徳が マーシャルとかフェンダーのアンプを使わないで

AC-30(チューブだけどソリッドステート寄りのギャリンとした粒立ち)と JC-120をひたすら使い続けるのは やはり冷凍都市を暴ききるのに必要な音だからなのでは、、

 

と 話は反れましたが

 

ボリュームが2時すぎると早めにクランチしてくるのと

トーンをMAXにするとトランジスタ特有のカリカリハイが顔を出すので

 

もう少しヘッドルームが大きく

ハイにエッジ感の出ないスピーカーに交換予定です。

このテスコでMATCHLESSみたいな厚みのあるクリーンが出せたらいいなぁ。

 

こんなに伸びしろがあるのに 元値が83円。

(6個セット 500円だったから)

これだからオークションはやめられないよね。

 

早く スピーカー来ないかな。