1986年1月、阪和線・紀勢本線の貨物列車運用のEF15,ED60を置き換えるため、竜華機関区にEF60-0番台が転属配置されました。
それから間もない1986年3月、今度は竜華機関区にEF60−500番台が転属配置されました。
こちらは、阪和線・紀勢本線の普通列車運用のEF58を置き換えるためでした。
1963年〜1964年のブルートレインけん引以来、20数年ぶりの定期客車運用への復帰です。
1986.8.17 EF60-508 竜華機関区
阪和線・紀勢本線の普通列車には12系が使用されていました。
12系は空気バネを使用しており、また各駅停車ゆえに頻繁に自動ドアの開け閉めがあるため、客車側のコンプレッサーだけでは圧縮空気を賄いきれない恐れがあったため、機関車側から圧縮空気を供給する必要がありました。
このため、竜華機関区に転属する際、元空気ダメ管(通称:P管)を装備する改造が行われ、いわゆる「P型化」されました。
機関車スカート右側に見えるホースがP管です。
しかし、この配属からわずか8ヶ月後の1986年11月、紀勢本線の客車列車運用廃止に伴い運用離脱しました。
これでEF60は、すべての定期運用からの引退となりました。