脱出ゲーム | 寺山武志オフィシャルブログ「てらやま」Powered by Ameba

脱出ゲーム

少しひんやりとした風を半袖から出る腕で受けながら歩く22時の新宿。

夏の終わりか。
と思っていたら小雨が降ってきた。
この肌寒さは、天気のせいなのか。



9月1日


両方か。と思いながら歩みを小走りに変え店に向かう。

ペッパーランチ着。

魚介類をあまり食べない賢章とのご飯は大体、

肉屋になる。



お互い疲れていた為さっくりと食べて解散する流れだった。

疲れているなら早く家に帰ればいいのに。
と思うかもしれないが、我々はそういう次元で生きていない。


店に入るやいなやステーキとハンバーグがセットのものを2つ注文。

ライス大盛りまで無料です。

と店員さんに言われたので、僕は大盛りでお願いした。


すると賢章が突然言い出した。


『このまま帰るのもあれだし、飯食ったら一回だけ謎解き行かない??』


すぐにピンときた。
ラジオ雲水の今晩どうしましょう!?で賢章が話していた歌舞伎町にある謎解きアトラクションの事だと。


「いいね!!」
即答した。

そのラジオ収録の後、僕は大阪の「時解」という施設で、ひと謎解きしている!!
しかもクリアしている!!

謎解きに対するモチベーションは今がピークだ。


あれ?お互い疲れてるんじゃなかったの?
と思うかもしれないが、
我々はそういう次元で生きていない。


そして、湯気を立てながら鉄板に乗ったステーキが到着。

さすがペッパーランチ。提供が早い!!

我々の気持ちが謎解きアトラクションへ向きはじめていたところだった。

ステーキまだー?一刻も早く食べ終えて謎解きへ向かいたいんだけどーー!

と思う前に提供された。

そして一口。相変わらずのパフォーマンス。
美味しい。安定している。さすがチェーン店だ。


お互いはやる気持ちを抑えながら肉を喰らう。
普段早食いの僕より賢章はだいぶ早くたいらげていた。
謎解きへの気持ちが昂ぶってるのが良くわかる。
そして、彼は言った。


『もう一皿食べる?』


「ん?(単純にお腹が減っていたのか)」


『ステーキ、追加しない?半分にしようよ。』


「あ、俺はいいや。(ごはん大盛りにしたし。ってかなんで大盛りにしなかっ…)」

『いいや。だと?』


「いや、頂こう!!」


我々はこういう次元で生きている。


すぐに来た追加の一皿を半分ずつ頂きペッパーランチを退店。



すると小雨が本降りになっていた。



しかし、もう誰も僕らを止めることはできない。

 
水しぶきをあげながら歌舞伎町を走った。

全力で走った。

アイシールド21かってくらい人混みをするすると抜けて走った。


インスパイヤ到着。


とりあえず3回セットでいい??

うん!!



1回だけやらない?という誘い文句は、
お酒でいう一杯だけ飲みに行かない?と同じだ。
はなから1回で終わらせるつもりはない。


支払いを終わらせ、荷物をロッカーに入れ
広場中央のテーブルを陣取った。
ドリンクバーを飲みながら順番を待つ。


しばらくすると、大きなブザーが鳴った。

すると、スタッフが数名荘厳なドアの前に来た。

「(なにこれ!?)」
『(クリアした人が出てくるよ。)」

ドアが開かれると、
スタッフ全員が大きな拍手とおめでとうございまーす!という手厚いお出迎え。

すると中からすげードヤ顔の男が出て来た。

めっちゃクールに決め込んでやがる!笑
なんだこいつは!!笑
ドヤ顔してるけど、内心めっちゃ喜んでるのが明らかにわかる!!笑
素直によろこべ!!笑
なんだそのうなずきは!笑
うん、うん、うん、楽勝だったなぁ。
じゃねぇ!笑


そしたら、なんか他のグループの客も拍手して讃えてる!
なんだこの空間は!笑


『常連さんだね。』

賢章はそう言った。

あぁ、通りでドヤってたわけだ。
素直に喜べばいいものを。

というかなんで1人なんだ?
こういうのはグループで楽しむやつじゃないのか??
どの世界も極めた人は孤独になるのか…


そんな思考を巡らせていると、先ほどのドアの脇にある普通の扉から大量のお客が出て来た。

タイムアップでクリアできなかった人達らしい。

なるほど、10分以内にクリアできた人はセンターの荘厳な扉から出て来て手厚いお出迎え。
クリアできなかった人は脇の扉から強制退場。

システムを少し理解した。


そしていよいよ俺らの番。
カウンターで謎の電子機器と青のバンドを渡された。
カラーバンドは腕に巻いて他のお客さんとのチームの識別をするらしい。
{9973E9E5-20A1-457D-B8CF-AF6B86454673}

ちなみに賢章に言われて買ったメモ帳とボールペンセット。
本気でクリアしたいなら購入必須のマストアイテムらしい。
たしかに、常連グループらしき人たちもそれぞれメモ帳を持っていた。


そして、謎の電子機器には司令書が受信され、それをクリアしていくと、また新しい司令が届く、4つクリアすればミッションコンプリート。
あの扉からドヤ顔できるという流れ。

スタンバイ部屋に向かう途中
スパイの仲間という設定のスタッフに電子機器に届いた合言葉をいう。というやりとりがあるのだが
役者魂が働き全力の芝居で乗っかった。
スタッフが少し引いてた。

そしてスタンバイ部屋につくと
とある施設に潜入して、スパイ活動を成功させろ!
的な設定の説明ムービーを見せられ。

いざ、シャッターが開かれると
ミッションスタート。
情報収集をするのだ。

これが相当面白い。
身体を動かすものから頭を使うもの、
いろいろなパターンが無数にある。

そして10分という早さ。

あっという間に僕らは脇の扉から強制退場させられた。

2回目、3回目、

なにも出来ずに強制退場。




いつの間にか僕らはナイトパックのチケットを購入していた。

夜間やり放題というお得なパックだ。笑


完全に店側の思う壺。カモ!!



悔しい!!シンプルに悔しい!!

クリアできない上に、

広場中央に陣取ったせいで、待機時間毎回
常連のドヤ顔を見せつけられている!!!

あいつらに教えてやるんだ!

クリアしたら純粋に喜んだ方がいいって!!!

荘厳な扉から出るまで帰らないぞ!!!



そして、賢章と俺の長い夜の戦いが始まった。

何パターンあるかもわからないミッションをやりまくる。

するとコツを掴み始めた。

最期のミッションまで辿り着けるようになっている。

何回もやるうちに、経験済みのミッションも出てきた。

インスパイアの底が見えてきた。

そう思った。

そして、チャレンジは続いた。

しかし無情にも荘厳な扉から出れなかった。

最終のミッションがまるでわからない。

メモ帳が黒くなってきた。

情報は全て集まっているのに、解けない。。
単純にIQが足りない。。

拠点で頭を抱える僕らの気持ちなど知らず、毎回必ず脱出成功させてドヤ顔を決め込む常連!!







殺意が芽生えた。





(ᵔᴥᵔ)





あ、いかんいかん!!

敵はスパイゲームだ。

落ち着け、落ち着け、と殺意を抑えているうちに

自分の心が折れていることに気づいた。


帰ろか。


AM3時。

完全敗北。









あれからじょーくんも交えて再び行ったが。

未だに、脱出できていない。



我々の戦いは続く。


しーゆー☆