わが子を失ってから
私は全てのやる気を失った。
でも不思議と
「もういいや」そう吹っ切れた部分もあった。
不妊治療はもういい。
ここまで頑張った。
私には教え子がたくさんいる。
教員の仕事にコミットしよう。
一生教員を続けていけば
きっと満たされるだろう。
そう心から思えたタイミングがあった。
奇跡的に
一つだけ受精卵が残っていた。
最後はもう何も期待せず
移植だけする。
あとはもうやりたいことをやろう。
そう心から思えた日が来た。
あれから5年。
今私は第三子を妊娠している。
人生何が起きるか分からない。
しかも三人目のお腹の子は
自然妊娠だ。
あれほど無理だと言われたのに。
何が起きるか分からない。
・・・そう、人生何が起きるか分からない。
私には忘れられない子供の頃の記憶がある。
「子を失う」母が、
いかに壮絶な姿で泣き叫び苦しむのか。
私は9歳の頃、この目に焼き付けていた。
続く