「難しい」


街頭演説は難しい。

何が難しいか。
それは言葉選び。

抽象的過ぎては話がぼやけるし、具体に過ぎるとほんの一部しか伝えられない。

「私、演説してますよーー!」というパフォーマンスならばいいが、
本気で伝えようとするならば、これほど難しいことはない。

相手は、自分とは何の関係も無い通行者。
そのような方々に、
ほんの一瞬のコンタクトで、その人の触覚が反応するような話をしなければならない。
しかも、街ゆく人は老若男女と至極多彩。

5秒間だけ自分の声が届くとして、
その5秒間の間に「そうだよね」と思って頂ける様な話に努める。

本当に難しい。
割り切って「街頭演説をするようなスタンス」そのものをアピールするのであれば、
そんな悩みはないだろうが、
そんな発想が大半を占めるのであれば、
それは政治じゃなくなるような気がしてならない。

何年たってもこのような悩みを抱えるような街頭演説を続けたい。