びびって何がわるい?!・恐怖心はなくならなくていい。 | 知りたかった心のこと。伝えたかった感情のこと。 心理カウンセラー寺島幸優(てらしま ゆきまさ)

知りたかった心のこと。伝えたかった感情のこと。 心理カウンセラー寺島幸優(てらしま ゆきまさ)

 
封印していたあの頃の辛いこと。人には理解してもらえない家のこと。忘れようとしている過去。押さえ込んだ気持ちや心の傷を癒せば、うまくいかない毎日が自分らしい毎日に変わっていきます。
 
〜〜 心に傷みがあっても頑張るあなたを応援しています〜〜

こんにちは。

寺島幸優です。



「怖さ」がなくなったら、なんでもできる。



そう思っていました。

実は僕も。



そして、気づきます。


何歳になっても、

怖さはなくならない。



「怖い」ものは「怖い」。





これ、当たり前なんです。






怖いという感情は、人間が「自分の身を守るために産まれたときからの標準装備」。必要不可欠な感情だからです。





原始の頃から、人は自分の身を守るためにこの「怖い」感情を使ってきました。




「怖い」を感じることで身に危険が迫っていること。

自分が危険な場所や立場に置かれていること。


を感じとっているんです。




そして、逃げる。



逃げる。


逃げる。



ひたすら逃げる。




何かに追いかけられる夢って見たことあります?


その夢って「怖く」ないですか。

怖くて逃げて逃げまくる。



これ(逃げること)


危険なもの

命が危ないもの


から、自分を遠ざけて安全を確保するための行為です。





もし、人が「怖い」を感じなかったとしたら・・・




今頃人類は滅亡していたかもしれません。



マンモスに踏みつぶされまくったり


サーベルタイガーとか、ライオンとか、シャチとかサメとか


猛獣たちの餌食になって終わりです。




或いは、


火が怖くないので大やけどを繰り返したり、


毒のある食べ物を気にせず食べたり、


寒い中、食料を探し続けて凍死したり。





・・・う~ん。ちょっとイタイ話ですね。




そして人はそうはならなかった。


なぜなら、「怖い」を感じることで身に迫る危険を察知し回避することが出来たからです。





マンモスが危険な存在であったことがなぜわかるか?


それはマンモスに恐怖を感じていたからです。


ただ、力が及ばないだけではないんです。

死の危険と隣り合わせだったから、食べたいけれど「怖い」存在でもあって

ハンティングは命がけだった訳です。




もし、「怖い」と感じることがなければ死への恐れ・恐怖もないでしょう。




食べるために死をいとわない=死んでしまって食べることができない・・・。




本末転倒ですよね。生きるために食べるのに、そのために死んでしまっては。。。






そうそう、



「ジョーズ」なんて映画もちっとも流行らなかったでしょうね。



サメがざば~~~ん!


人をバクン!!



・・・で?   だから?  サメって人喰うじゃん。俺も脚喰われたし。  って話です。








「怖さ」は人間が自分の身を守るために、自分の命を危険から守るために生まれながらに持っているとっても大切な感情なんです。






確かに怖さがなくなったら何でもできるでしょうね。同時に自分の命も危険にさしながらですが。


とは言っても、怖いと何もできないじゃん?!って話ですね。





大切なのは、「怖さ」のセンサーが自分にとって正常に働いているかどうか?





なのです。




「怖さ」のセンサーが過敏になると、壁のシミが人の顔や目に見えたり、不安で仕方なくなったり、ガスの元栓のことが気になって何度も確認したり。ドアのカギや持ち物を過剰に確認してしまって時間が守れなくなったりします。


或いは、電車やエスカレーターのつり革や会社の電話がバッチくて触れなくなる。除菌してもバイ菌に感染した気がする。


ペン先やら、エレベーターの中やら、暗い場所や水、高いところ、ゴキブリといった特定のものだけが怖かったり気になったり。



「過剰に怖く」なるんです。




その逆に


「怖さ」を殆ど感じないなんてことも。


普通なら危なくて近寄らないような場所に平気で行ったり、命の危険を感じるような場所でも全く平気だったり。破滅するような借金をしながら金融商品を購入したり、スリルがたまらなく好きで普通の刺激では生きている気がしない。(この場合、別のビリーフも影響していますが)

センサーがマヒしちゃってますね。





じゃぁ、どうしたらいいのよ!



ってところ。




心理療法的にいうと



こうした【過剰な怖さ】【怖さを感じない】といった場合の多くに


【怖さを抑圧している】


【怖さが何かの感情の代りをしている=代理感情】


といった原因分析をします。



そして、


【抑圧している怖さを解消】したり


【代理している

 本物の感情をみつけ出して解消】したり


【怖さに対する正常でない反応を

 自分にとっての正常に戻す】




というケアをします。




こうすることで多くの場合「怖さ」のセンサーが自分にとっての正常に戻っていきます




リミッティングビリーフでいうところの「感じてはいけない」。あるいは、「怖いの抑圧」「ラケット感情」を扱うと解消していきます。


そして、過去と似たような場面や相手に対して怖さは感じるものの以前よりも楽になったり、怖くても行動できるようになったり、危険なところに近寄らなくなったり。



「怖い」ものは「怖い」

そして「行動できる」


ようになっていきます。





「怖さ」は、人間にとって必要なものなんです。


だからなくすことはできないし、

なくすようなカウンセリングもあり得ないんです。



「怖く」ていいんです。





恐怖心をなくす。なんて本気で信じているセラピストやカウンセラーは自分が怖いを抑圧しているかもね。

「過剰な」がkeywordです。





今日はこのぐらいで。


心理カウンセラー/セラピスト 寺島幸優(てらしまゆきまさ)
ホームページhttp://terashima-yukimasa.jimdo.com/

プロセラピスト養成講座http://speed-change.co.jp/belief/therapist/




追記:





「感じてはいけない」や「怖いの抑圧」「ラケット感情」「恐怖症」の原体験は幼少期にあることが多いです。



例えば・・・

・いじめや虐待などのトラウマ恐怖体験で怖さを必死に我慢していた。

・怖がると余計にいじめれらる/虐待される

・死んでしまうかもしれないという恐怖を感じないように抑圧した。

・「男の子なんだから、怖がるな」と言われた。

・怖がると親に笑われた。

・お化け屋敷で怖がると親が喜んだ。

・親があまり感情表現しなかった。

等々のことから、無意識に学習していきます。



大人になっても幼少期に身に付けたやり方で「怖さ」に対応するので、過剰に怖かったり

恐怖心を全くかんじなかったり。或いは心ではなく、カラダに反応が出ることもあります。

「怖さ」は筋肉に蓄積されるので凝り症の原因だったりもします。(これ、3年前の僕ですけど)