地方都市のほどほどの進学校に、

ちょっと離れた田舎から通う普通の女子高生だった私(みや)

 

成績もスポーツもパッとせず、全くモテないものの

中学までの閉鎖的な田舎暮らしから、

少し町に来て、それなりに楽しい高校生活を送っていた。

 

この度、絶縁するに至った長年の友人”あき”と

出会ったのは、高校2年生の新学期。

 

1年生の時同じクラスだった、

キラキラ女子”さやか”と二人でいた私(みや)は、

あき、あや、あと二人と合流して

6人のグループで行動するようになる。

そして、このクラスにはあきが、好きな人と公言していた

”山﨑そうた”君がいた。

あきは、中学の頃から彼のことが好きで

彼を追いかけてこの高校に来たと言っていた。

 

彼と、私とさやかは、1年の時も同じクラスだったのだが

読書家で芸大を目指しているだけあって

独特の雰囲気を持っており

いろんなジャンルの子が彼を好きだった。

 

普段は、物静かなのに時々発する言葉はどこか大人びていて

その上、綺麗な顔をしていてスポーツも万能。

モテ要素しかない。

 

私も、今まで田舎では見たことがないタイプの彼にドキドキしていた。

1年生の時のクラスメートは彼を”やまっち”と読んでいたが、

あきだけは、そうたと呼び捨てにしていた(笑)

 

そんな中、春の遠足でちょっとしたハプニングが起こる

 

(続く)