創造的寿命 | 寺岡呼人 オフィシャルブログ 「LONG GOOD-BYE」 Powered by Ameba

創造的寿命



映画「風たちぬ」の中に「創造的寿命は10年」的な言葉があった(正確に覚えてないです)。

つまり、人間がマジカルにモノをクリエイトできるのは人生の中の10年ということだ。

いみじくも宮崎さん自身1978年の「未来少年コナン」から1988年の「となりのトトロ」の10年がそれにあたると思う。これは疑いのない事実。

僕の好きなRCも1972年の「初期のRCサクセション」から1982年の「BEAT POPS」がその10年だと思う。

黒澤明も1952年の「生きる」から1962年の「天国と地獄」まで、たったの10年。

殆どのクリエイターはこれにあてはまるのかもしれない。
でも、それが真実でも「生み出す」事がなくなれば、死んだも同然である。

詩人ランボー然り、天才的な、神懸かり的な時期を過ごす人もいる、その後ランボーのようにクリエイトをやめる人、惰性で生きる人、、、様々だと思う

むしろ、『創造的寿命』を過ぎてからの創造こそがクリエイターにとって、大切なのではないだろうか。

それには、つまるところ「素直さ」しかないような気がする。
著名になっても、若いクリエイターに嫉妬し、でも素直に真似をし、いつしかそれを「個性」として吸収していった手塚治虫のように。

だから、彼は『創造的寿命』の後に、『アドルフに告ぐ』を産み落とせたんだと思う。