2024.4.9の朝日新聞に陸上男子400メートル障害の豊田将樹選手のドーピングについての記事が載っていました。

 記事には載っていないのですが、調べてみるとドーピングにかかったのは外国産の牛レバーが原因であり、意図的なものではないという主張が認められて資格停止処分期間が短縮されたことに対して、日本アンチ・ドーピング機構が重い処分を求めて申し立てをしていたのを棄却したということのようです。

 なお、意図的でないとしてもドーピング検査に引っかかったことから、2年間の資格停止になっていますので、アスリートは食事にも気をつけなければならないことがわかります。

 なお、日本プロ野球選手でドーピング違反となった選手は養毛剤が原因だったそうですので何が問題になるか本当にわかりにくいですね。

 引退したアスリートの中に引退してよかったのはドーピングを気にしなくてよくなったということを上げる人もいますので、ドーピングに対する注意は、結構心理的にきついものではないかと思います。

 2024.3.13の朝日新聞に高校野球の体罰に絡んで、太陽法律事務所の岡村英祐弁護士のインタビュー記事が載っていました。岡村弁護士は、2013年に起きた柔道女子日本代表選手への暴力事件で選手たちの弁護士を務めた人だそうです。

 選手への聞き取りの中に、以下のようなことがあったそうです。

 “公開練習を子ども連れで見学に来た親御さんが、『こんな練習、子どもに見せられない』と言って会場を後にする光景に直面し、選手としてとてもとつらかった”

 この保護者の方はまともな感覚を持った人だと思いますが、スポーツでは“スポーツ毒親”とよばれる親もいます。このような方にとっては、同じ練習を見ても、強くなるには、厳しい鍛錬が必要だという結果を生んだかもしれません。

 それにしても、保護者から子供に見せられないという評価を受けるような練習を公開することができるというのは練習を企画していた柔道連盟の感覚がおかしかったと思います。

 この記事を見て思い出すのは同じ時期に桜宮高校で起きた体罰事件です。保護者が見学しているときには指導者の問題行動は減ると保護者の間でいわれていたようなので、指導者は自分の行動に問題があるのは認識していたように思われますが、その一方で指導者は1軍選手ではない部員にビデオを撮影するように命じており、そのビデオに体罰を示す証拠となる映像があったそうです。

 映像を残すのも、公開するのも問題があるという認識がなかったのではないかと思います。

 2024.3.12の朝日新聞に桐蔭横浜大学の渋倉崇行教授のインタビュー記事が載っていました。渋倉教授によると暴力指導の背景としては以下の4つがあるそうです。

 1.強固な主従関係に基づく縦社会の人間関係です。

 2.閉鎖的な社会と空間

 3.短期間で結果が求められること

 4.暴力的指導の連鎖

 

 特に3については、スポーツ選手の寿命が短いこと、部活動などは年代ごとに育成が行われており、年代ごとに指導者が変わるため、年代ごとに成果を求める必要があるために、指導者に余裕がなくなっていることなどがあります。

 これに対しては、最近は一貫指導と言って、喩え指導者が変わっても同じ指導体系の中で、育成していくという指導法の構築が求められていますが、そのために作られたトランポリン競技検定制度がほとんど行われていないことから、少なくともトランポリンではうまく機能していないように考えています。