「ビブリオバトル・・・え、何それ?」ってたいがいの人は思うでしょ。
実は私、バナメイエビみたいに、ビブリオバトルなんてまったく知らなかったんです。
そんな私が、「旅をテーマにした本を持ってきてね」と誘われて、
ノコノコ出かけて行っちゃいました。場所は難波のまちライブラリー。
ビブリオ(本の)バトル(戦い)では、
決められたテーマに沿った本を各自が持ち寄って、
紹介しあいます。
最後に、参加者全員が、最も読みたいと思った本に一票ずつ投票して、
いちばん票の多かった人が優勝となります。
↑ビブリオバトルの様子。持ち時間は一人5分。
私、旅に関する本はほとんど持っていないので、
山形新幹線の車内販売員をしていらっしゃった
茂木久美子さんの本を持っていくことにしました。
タイトルが『人の5倍売る技術』。
一見してビジネス書のハウツーもの。
全然旅っぽくない。
どうみても勝ち目がないでしょ。
ところがこの本が、まさかの優勝をしてしまったんです。
実はこの本、単なるハウツーものではなく、
心からお客様に喜んでもらおうという茂木さんの思いが、直に伝わってきます。
笑いあり、涙あり、車内販売でも、ここまでお客さまと関われるのかと驚きます。
文章を少し引用します。
◆「お客さま、実はね、もう間もなくすると、外に凄いものが見られるんですよ」
(えっ? 何々?)
「そっちのほう見ててけらっしゃい。実は・・・そこ、うちの畑なんですよ。
今! 今その畑に赤い帽子をかぶった人いたべ。あれ、うちのお父さん!」
(えっ・・・)
「いやー、いいタイミングで、お客さまにうちの畑とお父さんを紹介できてよかったけず!」
こんな話をすると、お客さまも、途端に大爆笑。
◆(俺の息子が危篤でよ。今から横浜の病院に行くんだ。
もう無理みたいでさ・・・・・・どうしたらいいか分からなくて、飲むしかねえんだ)
・・・・お客さまのことを想像すると慰めの言葉もいえずに、
一緒になってワーッと泣いてしまったのです。
仕事中なのでずっとそばにいることはできませんでしたが、
前を通るたびに一緒に泣き、何も言えずに
「またくるから」とだけ声をかけ続けたことを憶えています。◆
茂木さんがお客さまによくかける言葉が
「買わねぐていいんだ」(そういう本も書かれています)。
お酒を飲みすぎているお客さまには、「家に帰って飲んだら」。
子ども連れのそばを通るときは「アイスクリームはいかがですか」とは言わない。
これで人の5倍売る。読みたくなりませんか。
★次回のビブリオバトルは、「健康」がテーマ。
11月20日19:30~21:00
大阪市浪速区敷津東2-1-41 南海なんば第1ビル I-siteなんば 3F まちライブラリーにて。
一緒に行きませんか。聴いて投票するだけでもOKです。
寺田接骨院 寺田弘志