色々、仕事を前倒しで手をつけた結果、時間ができたので、前から読みたかった人材開発白書を読んで見る


2014年から手をつけたのだけど…これが面白い。

アンケートの中身もみたいけど、それは有料

だけど、それを踏まえた提言やインタビューがあるので、とても有意義で深い。

2015年も読んでまとめよう。

以下、簡単なまとめ。

2014年

<総論>

・戦略策定に時間を費やし、実行がおろそかになりがち

・戦略と実行をつなぐのがミドルマネジャーの仕事

・そのアプローチは「背中をおし、足かせをはずす」

・戦略への納得性が大事。しかし、阻害する足かせがあれば実行が止まる・

・実行阻害で一番多かったのは「他部門・他者との調整欠如」メンバーは気づいているが、ミドルマネジャーが気づいていない

・周囲を巻き込む必要がある。それは横だけでなく、上司も必要。部下の満足を分けるのは上方影響力。部下の求める予算措置などについて、上を説得することができなければ不満が高まる。

 

<提言>

部下を動かすためには?

・普段から献身的な行動をとり、部下の主観に訴える。依頼内容や方法ではなく、依頼者がどう過ごしたかが影響。

・しかし、難易度の高い仕事の場合は献身的だけでは難しい。部下に関心を持ち、真剣に考えることが共感を誘う。

 

横と連携するには?

・優先事項も異なり、協力を得るのは難しい。相手にもメリットのある連携スキームが大事。

・コンフリクトを恐れず、最善を求める姿勢が必要。

 

上司の同意を得るには?

・上司の判断基準には明確。会社にとって必要かどうかだけ。客観性や合理性が重要。

・そこはわかっているマネジャーが多い。しかし、よりよい判断を引き出しているマネジャーはより踏み込んで、双方の意見交換をしていた。

・上司も難解な問題ほど、一度では判断が難しいし、説得されるのも嫌なタイプもいる。

・ミドルも会社の立場から考えつつも見落としがある。だから、何回か意見交換を行うことが大事。

 

マネジャーとして飛躍するには?

・部下マネジメントはできていても、メンバーや上司は周囲に対する働きかけが不十分と感じている。が、本人はできていると思っているのでギャップがある。その結果、周囲の巻き込みが足りない。

・部下へは部下の理解、横には立場や利害の理解、上司には全社視点が必要で未経験の職種、職位の理解は容易ではない

・だからこそ、職場の外に目を向け、自ら機会を見つけて経験を積むことが必要

 

カルビー トップマネジメントの視点

・思い入れがあり、熱意があり、やりたいと思う人しか、壁は突破できない

・影響力の源泉は熱意や実直さもあるが、背後には色々と苦労し克服した経験がある

・熱意×経験×実績がなければ大きなことをするには通用しない

 

サイバーエージェント トップマネジメントの視点

・ユーザーファーストの視点。そこに意欲と意思があったので選ばれた

・関係者(デザイナー、エンジニア)の仕事の中身を一生懸命理解し、その上で意見を述べた。

・人財のかけ合わせによる創造がサイバーの強み

・明確なビジョンとそれを実現しようとする意志。それが影響力の源泉。

・修身雇用や長期間勤務という強調面を意識しつつも、馴れ合いにならぬように年功序列などつけず、徹底して競争させる

・組織は基本的に偏っていくものである相反する二つ(協調と競争)をセットで取り組む

・ミスマッチ制度。成果(30%)と価値観(70%)二軸で事業部長が評価し、下位5%が二回続けば、強制異動か退職。

 

研究者の視点

・マネジャーになるプロセスの挑戦課題のひとつに「周囲を動かすこと(政治交渉課題)」が入っている

・なぜ、(政治交渉課題)が必要か?ひとつは内外の協力関係をつくり成果を出すこと、組織内の資源を動かすこと(上司、部下)

・政治交渉課題にどう取り組むか?ポイントは、現状の理解と関係構築

・現状の理解とは相手の立場に立ってみること、関係構築は落としどころをつけることなどがあげられる