出張の移動時間で「馬の骨放浪記」を読了

壮絶な本だった。物心ついた時は橋の下に捨てられており、乞食や丁稚奉公、あれやこれや苦行を通して、大正、昭和を生きた方の自伝。

もう、本当に半端ない。おそらくは餓死も含めて、何度か死にかけてるはず。そうとうひどいめにもあっているし、だまされまくっている。直接的な怨みや不満も描写されている。しかし、清々しい気持ちで読める。なぜだろうか?と考えると、やはりどんなことがあっても、楽観的な性格がにじみ出ているからだろうか?

エンデュアランス号漂流も凄まじかったが、あちらが非文明の自然の中で苦難したのにたいして、こちらは文明の荒波に揉まれ、それでもあきらめずに生きた人の話。どちらも元気をもらう。

今週はじつに良い本と巡り合えた気がする。有難い。昔の人は本当に強い


馬の骨放浪記―大正生れの孤児が辿った人生ノート (1976年)/山田 勝三
人生の指針が見つかる「座右の銘」1300 (宝島SUGOI文庫)/著者不明