嶋口内田研究会に参加。今回は人がたくさん



宝島というと、別冊宝島のイメージだったが、実は女性ファッション誌ではブイブイと言わせていたのね!サブカル好きですまん!

自分よりちょいと上の麗しい感じの桜田さん。幼少のころより広報がやりたくて、実現し、さらにはMBAで学んだマーケティングを会社に持ち込んで、今の成功をおさめているというアグレッシブな方。かなり有名な方なのか、客席も満員に近い感じ

【ポイント】
・宝島は一番誌戦略という目標を明確に定めた。そこから、宝島のマーケティング導入がスタートした
・元々も雑誌を商品とは思っていなかった。そこの視点から改めた。マーケティング会議で、社長を中心に勉強しながらつくりあげてきた
・表紙とパッケージとして考え、客が手に取りやすいようにロゴが隠れてもブランドアイテムが目に付くようにした。付録と思われているが、我々はブランドアイテムと呼んでいる
・期待してきた人の期待を越える仕掛けが重要と考えている。そうしたことで、TVへの露出も自然とふえて、知名度が広がるという好循環にのった。
・値付けはユーザーがお買い得と思う値付けで考えている。コストパフォーマンス重視
・企画は一言で語れねばならない。ヤフーにのるには13文字で伝わるように
・ブランドムックは新しいビジネスモデルと考えている。ブランドからお金ももらわず、ブランドにお金も払わず、ブランドとコラボして、主軸は自分達で企画するのが特徴
・電子書籍は参入障壁も低く、また、まだまだお金になるビジネスモデルとは思えない。参入する気はない
・それよりも、日本の出版流通の質の高さにあまり気付いていない。他の業界から見れば、垂涎ものである。まだまだ、ここを大いに活用する余地がある。本屋だけでなく、キオスク、コンビニ・・・しかも、参入障壁が高く、おいしい。だから、ブランドムックはうまくコラボできる
・最近のアプローチとしては、書店の支援を重点においている。宝島書店を作り、見せ方から支援して、書店の売り上げをのばしている。出版社のアンテナショップがあってもおかしくないじゃないか。ただし、フェアにならないように注意して、支援する。また、ブランドアイテムを活用して、普段こない人を書店に引き寄せている・その他、書店の方を工場見学につれていき、本が出来るまでをみせたりもしている。その時もリムジンによる送迎などで印象に残るようにしている
<宝島のマーケティングのポイント>
・雑誌のライバルは雑誌ではない。雑誌を手に取ることがない人である。また、年齢などでクラスターでぶつ切りにするのではなく、テイストなどの継続性を意識することが大事
・既成概念に囚われない。雑誌は商品であり、コアコンピタンスは色々なものと繋げる編集力
・社内で分かりやすい目標を作る。それにより、皆の目指す道を明確にする
<マーケティングを支える社内の特徴>
・フラットで、横のつながりが強く、上下関係がない。クリエイティブはピラミッド構造から生まれない
・情報は徹底的に効率化する。毎月大掃除して、いらない情報は捨てる。情報はストックではなくフローだ
・プロデュース主義で、自分で考えたことは自分で責任をもって取り組む体制
・中途採用が多く、異文化が常に交流する
・社員思いの会社である。社内誌名は「宝」サブタイトルは人材こそ宝である!
<内田先生のコメント>
・案外に書籍は文化という既成概念があり、宝島が異端であると思う。書店は宝の山であり、まだまだチャネルとして開発のしがいがあり面白いとおもった
<嶋口先生のコメント>
・ビジョナリーカンパニーには創造的なものを作りだす組織がある。まさに宝島もそうではないか?色々と宝島の強みをきいたが、実はそんなものはごまかしで、コアコンピタンスは空洞でそのまわりをつつむ玉ねぎ全体が強みであり、それは言葉に表わせんないし、わからないのではないかと思う。非常に面白い話だった

会場全体が「聞いていてワクワクする!」という空気を醸した非常に有意義な講演だった。
まだまだ、日本は元気になる余地が十分にありそう!と感じた。

【今日の日経MJ】
300均ショップが流行の兆し
デザイン性が高かったり、キャラクターがそろっていたりと100円よりも一歩先の上級感
買う側にしてみれば、お気に入りのキャラクターの商品が元値にかかわらず300円。お得感あり
売る側も商品寿命の短いキャラ商品のアウトレットということで、有効活用できる。また、300円で量ができるなら、結構な冒険ができそうだ。
100円は安かろう悪かろうのイメージが強いが、そろそろ高級品にシフトをはじめたのかも。それが今年のトレンドのようだし


【今日に名言】
他人を咎めんとする心を咎めよ
清沢満之
→たしかに・・・痛い、痛いよ!

人生の指針が見つかる「座右の銘」1300 (宝島SUGOI文庫)/著者不明