甲府駅は、明治36年(1903年)に開業したそうです。
「甲府駅の歴史」というタイトルで、こちらを思い浮かべた方が多いと思います。
Googleマップより
甲府駅1番線に設けられたモニュメント、「旧甲府駅煉瓦倉庫」です。
今回のテーマは、こちらではありません。
この足下、プラットフォームです。
明治開業当時からの歴史が残っています。
東京駅をはじめ、都心の駅は、輸送力増強のために、クラッシュ・アンド・ビルド、どんどん壊しては作り替えられているので、こういったことは残らなくなっています。
地方の駅では残っていることが多い。
先日、甲府駅を利用することがあったので、急いで写真を撮りました。
他の個所も撮れれば良かったのですが、時間が無かったため、今回は2番線ホームより1番線ホームに残された歴史を撮ってみました。
まず、こちらの写真。
なんの変哲もない、ただのホームの写真に見えますが・・・
じつは、ここに開業当初のプラットフォームがあり、さらに、その後ホームの高さをかさ上げ(嵩上げ)していった様子が写っています。
ホームを拡大してみます。
詳しい方なら、もうおわかりだと思います。
私はそんなに詳しくはないのですが、ホームの高さを上げていった様子を書き込んでみます。
①開業当時のホーム
②1回目のかさ上げ
③2回目のかさ上げ
④3回目のかさ上げ
⑤4回目のかさ上げ=現在のホームの高さ
(かさ上げの時期は、未調査です)
昔のホームは低かったんです。
客車への乗降は、車両のステップに足をかけていました。
バスに乗り込むイメージですね。
(最近は、低床バスもありますが)
時代が経つにつれ、客車の床下に様々な機器を搭載することから、乗降口が高くなっていきました。
それにともなって、ホームと車両の段差を解消するために、ホームのかさ上げが行われました。
さらに、列車の連結車両が増したことから、ホームの長さが延伸されました。
それが分かるのが、1番線の「お忘れ物承り所」の付近です。
分かりにくいので、矢印で時代変遷を示してみます。
①開業時のホーム先端(竜王駅側)
②開業時のホーム高
③1回目かさ上げ
④2回目かさ上げ
⑤1回目ホーム長延伸
⑥3回目かさ上げ
⑦4回目かさ上げ
もう少し、西側(竜王駅側)を見て見ます。
さらに、特急の連結数が増やされたことにともなって、さらにホーム長は延伸されています。
西側の端を見ると分かります。
2回目の延伸の後、3回目の延伸が行われています。
甲府駅の駅舎や駅ビル、駅前の様子には昔の様子はほとんど残っていません。
しかし、足下のプラットフォームには、開業当時からの歴史が残っています。
数多くの人がここを行き交ってきました。
今回は時間が無かったため、2番線3番線の様子を写真の収めることができませんでした。
よく見ると同様のものが残っています。
甲府駅を訪れた際は、ぜひ見つけてください。
買い物に、節約に、旅行に