2006年に「テキーラの古い産業施設群とリュウゼツランの景観」として、ユネスコ世界遺産に登録され、観光名所として有名なテキーラ村。2012年から毎年訪問していますが、ここ数年でメキシコ国内はもちろん、海外からの観光客が増え、街の雰囲気もガラッと変わりました。
以前は、一般公開していない蒸留所がほとんどで、アポイントをとって訪問していましたが、テキーラ村の中心地では、蒸留所巡りツアーの観光案内の看板も増え、当日申し込みをして参加できる観光ツアーも多数あります。
テキーラの樽や唐辛子、ギターなど様々な形をした観光バスで、いくつか蒸留所を訪問し、畑を見学することができ、中心地には各蒸留所のファクトリーショップが立ち並び、オリジナルグッズや日本未入荷のボトルなども購入できます。
中心地の教会の周りには露店も沢山あり、テキーラグッズはもちろん、アガベの葉やピニャの絞りカス(バガス)の繊維を使ったアクセサリーや、アガベが原材料の化粧品、テキーラ火山の火山石などをお土産に買って帰るのもおすすめ。
テキーラがより身近な存在になっていることがひしひし伝わり、嬉しい変化を感じました。
1926年に創業したオレンダイン蒸留所は、テキーラ村の中心地から車で5分ほどの広く美しい敷地に囲まれた場所に位置し、現在オレンダインのシリーズをはじめ5種類のテキーラ&テキーラリキュールを作っているメキシコでも数少ない歴史あるファミリー経営の企業です。
なんと、現在1日に3000人もの観光客が訪問しているそうで、私達が訪問している際にも、たくさんのグループが見学を楽しんでいました。
オレンダイン蒸留所では7~10年もののアガベを使用しており、ピニャの部分に甘みが残るよう、「バルベオ」と呼ばれるアガベの葉先をカットする作業をしています。
ピニャは、小さめで皮の部分が残っていますが、最近ではサイズより糖度が重視されているため、大きさだけでアガベの質は決まらないと言われています。
メキシコの朝は早く蒸留所は7時~15時までの稼働となっていたので、今回は残念ながら訪問した時間が遅くて、作業工程は見ることができませんでしたが、製造工程ごとに説明をお聞きしてきました。
オレンダイン蒸留所では、アガベの加熱にマンポステラとアウトクラベの2種類を使い分け、アガベの質によってつくるテキーラ(100%アガベテキーラorそれ以外のテキーラやリキュール)を分けているそうです。
栽培年数が少ないものや糖度が低いアガベと、糖度の高いものを蒸留所で分けて、それぞれのラインでテキーラを製造します。
マンポステラは24トンで24時間、アウトクラベは14トンで13時間、どちらも加熱した後8時間休ませます。
比較的大きなアガベはマンポステラへ、小さなものはアウトクラベを使用してます。
シュレッダーで絞汁したあと、ステンレスタンクで2~3日発酵し、蒸留過程にうつります。
樽熟成とボトリングはグアダラハラの別の工場で行っているため、テキーラ村の蒸留所での見学は蒸留過程まで。
見学の後は、敷地内に特設テーブル席 を作っていただき、テイスティングレッスン。1人1人の席に香りのサンプルが並べられ、それぞれの特徴を教えていただきながら、オレンダインオリータスのブランコ、レポサド、アネホを味わいます。
シトラス、ハーブ、フルーツ、アガベ、カカオなど・・・・サンプルの香りと照らし合わせながら、熟成別の違いを楽しみ、改めてテキーラの幅広い香りと味わいを感じることができ、貴重な経験になりました。
テイスティングの後は、カクテルカウンターからタヒンをスノースタイルにしたマルガリータや、フレッシュフルーツを使ったパローマを陶器のグラスで飲む「カンタリートス」などを次々作っていただき、ブッフェスタイルの食事を楽しませていただきました。
お料理の写真を撮り忘れましたが

参加者の皆さんで、蒸留所見学の感想を話しながら、オレンダインと食事をゆっくり楽しませていただき大満喫
今回は、輸入社のリードオフジャパンさんとオレンダインの方が事前に相談してくだかり、スペシャルツアーを企画していただきましたが、個人旅行でも、テキーラ村で申し込みして見学することもできるので、メキシコ・グアダラハラに行ったらぜひオレンダイン蒸留所を訪問してみてください。
蒸留所でいただいた新商品のクリアアネホ(アネホを特殊なフィルターを通し色を抜いたもの)も、もうすぐ日本に入荷するそうで楽しみです

メキシコで流行っているクリアアネホを使ったカクテルも日本で気軽に楽しめるようになれば嬉しいです😆