突然ですが、当ブログの筆者は、野崎弁当様が書くブロマガ・ブログの語り口がたいへん好きです。
そんな折、Twitter上で「PPAPを村上春樹が書いたら」という画期的な文章を拝見し、
野崎さんに書いてもらったら、もっとカオスな気しかしなかったので、試しに書いてみました。
もう一度言っておきますが、野崎さんが書く文章は尊敬しています。
以下は全て筆者の創作です。
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(※野崎弁当のブロマガは、日常に起こった何の中身もオチもないしょうもない出来事を、さも壮大な出来事かのように大げさに語るブロマガです)
こんばんは、野崎弁当です。
さて、ツアー後半戦に入って1か月、先週末は運動会、そしてライブがありました。
主にスポーツの秋を過ごしている僕ですが、秋と言えば僕が大好きな読書の秋、食欲の秋もありますね。
食欲の秋、実りの秋と言えば、思い出すことがあります。
その日は用事で遅い時間になってしまったので、閉店間際のスーパーマーケットに滑り込むように買い物に行ったのでした。
ふと、目指す先のスーパーの出入り口に、誰か立っていることに気づきました。
丸いレンズのサングラスに、黄色、いや金色に近い黄土色の見慣れない柄のシャツ、オールバックの髪。第一印象は何の仕事をしているか聞いてはいけなさそう、そんな男性が何やらゆらゆら揺れながら、出入り口の傍らに立っていました。
立ち止まったら負けだ。
直感でそう思いました。
僕はスーパーに入らなければいけない。急いで買い物をするんだ。どんなに遅くなっても、一人暮らしでも弁当は買わない主義を貫いてきたじゃないか(野崎弁当の名はさておき)。自分でそれなりのものを作って食べようと思ったら食材を揃えないと、そうだ今朝でちょうどグラノーラがなくなったな、夕食だけじゃなくて明日からの朝食のことも考えていたら時間が必要だから早く店内に入らなければ閉店してしまう!
男性がまるでそこにいないかのように、「本日の目玉商品」に駆けつける主婦の気持ちになって早歩きで出入り口を突破しました。
勝った。
やけに興味関心を惹き付ける謎の男性を、うっかり見てしまいそうな欲に打ち勝ち、すがすがしく、店に通い慣れていることをアピールしながら、満足いく買い物に専念しました。
しかし、買い物を終えた僕はふと、あることに気付いたのです。
まだ男性がそこにいたらどうしようか
分かっています。無視すればいい。僕の人生にこれまで何の影響も及ぼさなかった、さらには、スーパーの前にいた程度のことで今後の僕の人生にも何も関わらないはずの人物だから、無視して帰ればいい。
でも、ふと、頭をよぎるものが。
本当は何か困っていたら。
だからそこで体を揺らして、声を掛けられる人を探していたら。
僕が早歩きで突破したばっかりに、道を聞かれる率の高さから声を掛けやすいらしいことに僅かな自信のある僕さえも、男性を無意識に無関心という暴力で押さえつけていたとしたら。
(そんなことを考えだしたらキリがないことを今の冷静な僕は理解しています。)
僕にも良心というものがあることが分かってひっそりガッツポーズしながら、それを生かして男性を困窮から救おう、そんな決意を固めて、胸を張って出入り口を通りました。
いる
まだいる
男性の姿をもう一度見ると思わずひるんでしまったものの、相変わらずゆらゆらしているので、やっぱり何かあると考え、男性と目を合わせました。
「ん」
男性がはたと動きを止め、僕を見据えました。
負けるな野崎弁当。大丈夫、今は武器として2リットルのマテ茶ペットボトルと、七味の瓶がある。
「I have a pen」
!?
正直なところ、男性が何を言ったのか分かりませんでしたので、男性に2回言ってもらってようやく聞き取れたものを文字にするとこうです。
無駄に発音がいい英語。
英語の勉強が始まって(僕の場合は中学校からでした)、最初に習う例文のような。
男性は、確かにそう言ったのです。
「I have an apple」
冠詞が正確だ…義務教育はきちんと受けてるぞ…。
次の言葉を待っていると、男性は両手をぶつけながら、
「Apple-pen」
はああああああああああああああああ!?!?
アップルペンって何だよ!スティーヴ・ジョブスが世界を変えたあのブランドにもそんな製品ないぞ!!!(平成28年10月現在。ペンシルはあります。)
だいたいペンを先に言ったじゃないか何故くっつけるとアップルが先なんだああああああああああああ!!!
くっつける
もしかして先ほどの手の動きは、ペンとアップルを物理的にくっつけていたのではないか。
(想像図)
アップルジュースと赤ペンができる…?(錯乱)
僕が錯乱していても、男性は待ってくれません。
「I have a pen」
くるぞ…くるぞ…
「I have a pineapple」
!?
変わった!?
「Pineapple-pen」
こ、これは予想通りだ…。
(想像図)
パイナップルの皮は固いんじゃないか?(突然のリアリティ)
「Apple-pen...Pineapple-pen...」
復習しだしたぞ。
何だ。ラスボスが来るのか!?こ、来い!何のジュースだ!!
「Pen-pineapple-apple-pen」
(思い込みで作り上げていた図)
アップルペンとパイナップルペンはどうなったんだ!!!(憤怒)
(歌が終わってすぐにその場を離れました)


