☆たまちゃんリクエスト
--Mita side--
「三田さん!」
あぁまた。
この学校であたしのことを"三田さん"と呼ぶ子は1人しかいない。
声のした方を振り返れば、ふにゃってした笑顔で手を振っているあの子がいて。
「だからあずちゃん。声かけてくれるのは嬉しいけど、ブンブンしすぎてお腹見えてんで?一応男の子達もおるんやから気ぃつけや?」
「はぁーい」
はは、聞いてるのか聞いてないのかわかんないなぁ。
「あずさー?」と、後ろからクソガキこと柊ちゃんの声がすると「三田さん、じゃあ!」とスカートを翻して戻ってしまった。
だから…、それも見てるんやって男どもが!!!
___
「えーでも三田さんなんで図書委員になったんですか?」
「クラスメイトがさ、三田暇そうやしいつも本読んでるやん、って勝手に決められた」
「あはは、たしかに暇そう!」
「失礼か」
そう、あずちゃんとの出会いは無理矢理決められた図書委員の集まりやった。
ずっと下を向いてるあずちゃんが、まさかこんなに毒舌な子だなんて思いもしなかった。
同級生とも群れていなかった彼女は、今や学年でも人気のある子の1人らしい。2こ下のあずちゃんだけど、こうして一緒に話していても苦じゃないし、むしろ楽しい。
「じゃああずちゃんは?」
「あたしはアレですよ、陰キャラやと思われてて、でも断れなかったんです」
「あーあるあるね」
「めんどくさいなぁって思ってたけど、先輩とのこういう関わりができたからよかったです!」
あずちゃんは可愛い。
こうして尻尾をブンブン振り回す犬のような仕草は、やっぱり男ウケもいいと思う。
「そーいやさぁ、この学校で三田さんなんて呼んでんのあずちゃんだけやで?」
「えーいいじゃないですかー」
「慣れへんねんって」
「えー」
「じゃあ、まおきゅんって呼ばな会話しぃひんからな」
「……」
冗談混じりの言葉だったけど、いきなり黙り込んでしまったあずちゃん。え、え?もしかして困らせちゃった?
「あ、これ冗談やしそんな怒ってないで?そんな俯かんといて!な?ごめんって、これからも今まで通り「ま、」
「え?」
「ま、まおさんっ…」
状況が理解出来ない。
え、目の前には耳まで真っ赤にしたあずちゃんがいて、その子は今まおさんって呼んでくれて…
まおさんって呼んでくれて………???
可愛すぎて言葉が出ないとはこのこと。
なんて可愛いんやろ、
こんなにあずちゃんって可愛かったっけ?
元々可愛いとは思ってたけど、キラキラもプラスされてる。
あれぇ、三田そんなに百合にはキョーミ無いで??
「まおさん…そんなに嫌でした?」
「あああ、そんなことないそんなことない!むしろ嬉しい!」
「…よかったぁ」
とりあえず帰ったらももちゃんと紗英ちゃんにLINEや。そしてゆきつんに電話や。
あぁもう。
生きててよかった…!!!
《あとがき》
初の試みのあずきゅんでした。
あずちゃんは私個人的に"犬っぽい"というイメージなので、そのイメージそのままどん。三田さん目線なのでちょっとギャグチックと言いますか…いつものように改まった口調で書くのはやめました。
たまちゃんリクエストありがとう!
まだまだ募集してますので、よろしくお願いします