リクエストがありましたので、教科書や、Webを参考にせずに書いてみます。
整形外科は基本的に痛みとそれに伴うADL(日常生活動作;歩くとか、立つとか、風呂に入るとかね)の障害の診断と治療を担当します。
ま、痛くなくても、ADL障害だけの人も対象になりますし、ADL障害はなくても痛い人は対象に入ります。
担当する部位ですが
基本的には顎より下すべてです。おなかはのぞきますが。なぜか胸部は整形外科に来ますね。
で、もうちょっと細かいことをいうと
血管も除きますし、末梢神経の変性疾患(糖尿病とかね)も除きます。
で
神経系、特に脊髄は整形外科ともわれがちですが、これは脳神経外科と境界領域です。
具体的には、脊髄そのものの病気、たとえば脊髄出血などは、脳外科なんですが、脊髄の腫瘍は整形外科でも脳外科でもやるみたいですね。
また、マイクロサージェリー(顕微鏡を使用した手術)ですが
これも境界領域です。今度は形成外科との境界になります。
具体的には皮弁などがあげられます。皮弁っていうのは、外傷などで皮膚が欠損してしまった場合、皮膚をどっか他の場所から持ってきて移植する手術のこと。
もっといえば、指の切断も形成外科が担当したりしますね。
続いて、腫瘍。最も多いのが、癌の骨転移ですが、基本的に原発巣(肺ガンなら肺ですね。胃がんなら胃です。)の治療が必要になりますから、たいていは内科が担当することになります。
骨が原因の腫瘍で代表的なものといえば、骨肉腫が上がりますが、発生頻度が低く、小児発生が多いため、大学病院や、それを専門とする施設で治療することになります。
もちろん、良性の腫瘍は一般の整形外科医が手術することもあります。
また、関節リウマチをはじめとする関節炎を呈する膠原病も治療対象になりますね。
あとは、骨粗鬆症をはじめとする代謝性骨疾患などもあります。
以上が総論的な内容です。
各論ですが、きりがないので、適当にかいつまんでみると
・骨折や脱臼
・打撲やさっか傷
・関節リウマチ
・変形性関節症
・靱帯断裂・損傷(捻挫延長かな)
・椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、脊髄損傷
・骨・軟部腫瘍(良性・悪性)
・骨粗鬆症
・先天性股関節脱臼・内反足などの小児先天性疾患
・切断指の治療
・リハビリテーション
などをやってます。
私個人でいえば、リウマチと骨折などの外傷、骨粗鬆症、リハビリが主体でしょうか。
もっといえば
今は骨折しかしてません。
一般の整形外科医に求められるものはそんなものですかね。