【超嵐】〜やま〜 シリウス 下 | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



櫻井の車の助手席に乗り込んだ大野がシートベルトを締める。

「あれ、誰に頼まれたの?」

既にエンジンをかけていた櫻井がアクセルを踏む。

「依頼人のことはしゃべんねぇよ。」

「えらいねぇ。ちゃんと守秘義務守って。

 じゃ、勝手にしゃべらせてもらうよ。」

櫻井の車は順調に走り出し、大野もグッとシートに体を沈める。

「honeyのところは『なんでも屋』。探偵でも弁護士事務所でもない。」

大野は窓から外を見渡す。

幹線道路に出るまでは都心とは言え、のどかな風景が広がる。

遮る物のない、夕焼け空を飛ぶのはハトかカラスか。

「そこに依頼してくる人物。新規の客は皆無……とは言わないけど、ほぼない。」

「なんでだよ。」

睨む大野を、櫻井がチラッと見る。

「流行ってたらこんなにお金に困ってないでしょ?

 前は他にも雇ってたらしいじゃない。」

「外部スタッフな。今も必要なら頼んでるぞ。松本とか。」

「ははは、あいつも外部スタッフ?

 ま、それはさておき、大野さんとこのPR力じゃたかが知れてる。

 広告代理店勤務の俺が言うんだから、間違いない。」

ケッと吐き捨てるように口を尖らせた大野が、胸の前で腕を組む。

「で、誰だと思うんだ?広告代理店のエリート営業マンさんはぁ?」

「楓さんでしょ?道明寺楓さん。違う?」

大野が渋い顔をする。

またチラッと大野を見た櫻井は、楽しそうに笑う。

「でも、楓さんが大崎議員や鳥居京子を知ってるとは思えない。

 楓さん繋がりで行くとすると……池上議員辺りかな。

 被害者の大崎新之助は池上議員と同じ政党だからね?」

次々と言い当てられ、面白くない大野は櫻井を睨みつける。

「ウチへの依頼は鳥居京子に話を聞くまで。

 今のをまとめてばあさんに報告すればそれでお終い。」

「本当にお終いだと思ってる?」

「お終いだよ。」

車が幹線道路に入り、窓の外を見ていた大野の顔を夕陽が染める。

高速道路の柱の影に入ると、大野の顔が窓に映る。

じっと外を見据え、真剣に何かを考える大野の顔に、櫻井はゾクッとする。

「……大星一郎は、シリウス……芹沢トーマ?」

「さぁな。」

「だとしたら今回も薬で……。」

大野がう~んと腕を上げ、頭の上でそれを組む。

「そうだ。だから動機は見つからない。

 動機なんてないんだから。」

大野は真正面の白い車のテールランプを見ながら答える。

「シリウスに……トーマに操られただけ。」

「なぜ?トーマは今、どこに?」

「海外でほとぼり冷めるの待ってるんだろ?

 でも必ずやつは戻って来る。ニノを取り返すために。」

「二宮さん……。シリウスの……弟でしたっけ?」

「ああ……トーマはニノに執着してる。

 シリウスは……トーマとニノだと言っていた。

 ……だから連星なんだろ。」

「今回の大星一郎がその芹沢トーマだとすると……戻って来たってこと?」

大野は前を見ながら鼻の穴に指を突っ込む。

「さぁな。あいつが時々戻って来てたのは確認済みだ。

 ただ、1日2日の一時帰国ばかりだった。毎回偽名でな……。」

「偽名……。本格的に戻る予定ではない?」

「だろうな。あいつを警戒してるのは、俺らだけだ。

 本名で戻っても問題はない。

 なのに偽名を使うってのは……遊んでるんだよ。

 ニノを泳がせて。」

鼻の奥をほじくろうとした大野の指が止まる。

「いててて。」

指を鼻から出し、その指を櫻井に向ける。

「取れない……。」

眉尻を下げ、泣きそうな顔の大野に櫻井が笑う。

「あはははは、ほら。」

後部座席に手を伸ばし、ティッシュを2枚抜き取り大野に差し出す。

ティッシュを受け取り、指を拭く大野に、櫻井がさらに聞く。

「何の為に?シリウスは何の為に大崎を?」

「わからん。」

「いつものカードの代わりに名刺を置かせたのは、鳥居京子を犯人にする為?」

「わかんねぇって言ってんだろ?

 憶測で話すのは好きじゃねぇ。」

大野は再び窓の外に視線を移す。

以前、楓に頼まれて、二宮が帳簿のチェックをしたことがある。

それを取りに来たのが大崎だった。

名前を覚えていたわけではないが、新聞の写真で思い出した。

二宮も気付いたか……。

今回の楓の依頼。

『大崎から頼まれた物は今、どこにあるのか。』

誰にも気づかれないように、聞き出して欲しいと言っていた。

大崎は、帳簿を京子に渡したのか?

それはトーマの父親、池上議員の政敵、御村聖一に関わる物だった?

京子の答えからすると、帳簿は警察に押収されたか、大星一郎=芹沢トーマの手の中……。

二宮に勘付かせるわけにはいかない。絶対に。

「今回のこと、ニノには絶対言うなよ。

 相葉ちゃんにも。」

「そりゃ、かまわないけど……口止め料はいただきますよ。」

櫻井が笑ってハンドルを切る。

車はキレイなカーブを描いて右に曲がる。

空の色は徐々に色を増し、遠くに見える山々が濃い紫に変わって行く。

「でも、二宮さんが依頼を受けたんでしょう?」

「ニノは依頼内容を知らない。ばあさんとは直接俺が話した。

 適当に、肩揉み頼まれたとでも言っておくさ。」

「それで二宮さんを騙せますかねぇ?」

「じゃあ、性感マッサージを頼まれたってことにするか?

 80過ぎのばあさんでも、これは話せないだろ?」

大野は笑って、再び鼻の穴に指を突っ込む。

「あ~、あんまりやると痛くなるから。」

櫻井が大野の腕を掴んでやめさせようとする。

「もうちょっとなんだよ!」

信号で車が止まると、櫻井が大野の鼻をペロッと舐める。

「綺麗な鼻の形が崩れる。」

驚いた大野の指が鼻から抜ける。

「鼻の形なんか気にするか?」

「気にするでしょ。honeyの鼻の形なら。」

「俺はそれより鼻クソの方が気になる。」

大真面目な大野の顔を見て、櫻井が声を上げて笑い出す。

「んはははは。だからhoneyなんだよ。」

「はぁ?」

信号が青に変わってアクセルを踏んでも、櫻井は笑い続ける。

「バランス感覚とギャップにゾクゾクするね。」

大野は清々しく笑う櫻井の横顔を見て、首を傾げる。

「鼻クソと鼻の形でそんなに笑えるか?

 しかもゾクゾク?ほんとお前、変わってんな。」

「さ、このままホテルに直行。

 スーツ脱がせる楽しみもあることだし。」

櫻井がニヤッと笑う。

「おい、ちょっと待て!報告書!」

「適当に書くんでしょ?楓さんには直接話せばいい。

 その方が楓さんも喜ぶでしょう。」

笑う櫻井の顔を夕闇迫る空の色が染める。

そろそろネオンが耀く頃。

「お前、仕事中じゃねぇの!?」

「大丈夫。直帰するって連絡入れてあるから。」

「いつの間に!?

 車は?これ、営業車じゃねぇの?」

「自家用車、持ち込みなんで。」

「通りで乗り心地のいい……って、そんなことはどうでもいい!」

「さっきも言ったでしょ?口止め料。」

フロントガラスにネオンが反射する。

大野は溜め息をついて、窓の外に目を向ける。

人の多くなってきた通りには、ピンクや紫のネオンが立ち並ぶ。

トーマはきっともう日本にはいない。

帳簿が手に入ったなら、もう日本に用はないだろう。

だが、京子に名刺を残させたのは、警告だ。

事件を知れば、大野と二宮は気づく。

またあの忌々しいカードを目にする日が来ることを。

それも近々。

今は少しでも……穏やかな時間を。

「仕方ねぇ。口止め料、きっかり払ってやるよ。」

「へぇ、めずらしい。」

「うるせぇ。」

まだ明るさの残る空に、星が一つ瞬く。

天体で一番明るい恒星、シリウスが輝く中、

二人を乗せた車がネオンの街に消えて行く。

穏やかで激しい時間を迎える為に。







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う~、人の名前が多くてわかりづらいねぇ。
これを超嵐で書くのは失敗だったか!?
でも「し」から始まる曲、結構書いてて、
シリウス見たら、この二人しか浮かばなかったんだもん~!
でも、楽しみました♪
これから、みんなのも読みに行きます♪
連絡いただいた方のは必ず読みに行くからね~!