WONDER-LOVE Ever -86- | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



温かくて気持ちいぃ……。

ノアは頭の位置を変えたくて、体を横に向ける。

昨日、サトシとショウに拾われ、なんとか食べ物と寝床にありつけた。

皿に乗せられたグチャグチャの内臓みたいなものは、

食べたことはなかったが、匂いを嗅ぐと美味しそうに見える。

恐る恐る口にすると、これがとても美味しい。

もうこれ以上は食べられないと言うくらい食べ、後は疲れた体を休めた。

夜はショウの胸の上で丸くなった。

帝王様似の人間は、優しくノアの背を撫で、動かないようにしてくれる。

緩やかに上下する胸は、温かくて心地よく、丸くなるとすぐにまた眠りについた。

今は……。

ノアは目を開け、ゆっくりと左右を見回す。

右にサトシ、左にショウが寝ている。

二人の腕は、ノアの上を交差して、お互いの腰に回っている。

二人に挟まれたノアの周りは、寝返りを打つくらいのスペースしかない。

でも、二人の温もりが伝わってくる。

僅かに鼓動と寝息も感じる。

ノアは昔、ブランと一緒に帝王様と智の間で寝たことを思い出す。

ブランと一緒にベルゼバブから怖い話を聞かされた日だ。

ある日突然、消えてしまう悪魔の話。

悪魔も天使も死を恐れたりはしない。

死は浄化と再生であり、怖いものではない。

だが、消えてしまうということは死ではない。

浄化も再生もされず、どこに行ったのかわからない、それが消えるということだ。

そんな話を、ベルゼバブは情感たっぷりに二人に語って聞かせた。

もちろん、面白がって。

震えあがった二人が、夜、子供部屋で寝られるわけがない。

泣きながら、帝王様と智の部屋のドアを叩き、二人に抱き着いた。

帝王様と智は困ったように顔を見合わせ、二人をベッドに入れてくれる。

ベッドの真ん中で、抱き合う二人を、帝王様と智が挟む。

裸にシルクのガウンを羽織った智が、二人の体を優しく叩く。

裸のままの帝王様が、時々、二人の髪を撫で、

「何も恐れることはない。お前たちには俺様がいる。」

そう、低い声で囁き続けてくれる。

泣き疲れて眠った時のあの感覚。

安心できる場所。

それに近いものを感じ、ノアはまた目を閉じる。

ここで……ブランと一緒に……。

ブラン……どこにいるの……?

僕を……探してる?

ノアは鼻をショウの胸に押し付け、尻尾をクルッと回すとサトシに当たる。

僕が……絶対探し出してあげるから。

待っててね……ブラン!