ふたりのカタチ (207) SHOとSATOSHI | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



最後にSHOさん達に挨拶に行こうと思って控室を探したら、

SHOさんも大部屋でびっくり。

5人組のアイドルのSHOさんは、グループで一部屋なんだって。

仲がいいって評判だもんね。

ドアをノックすると、中から「はい」って声がする。

「今日はよろしくお願いします。」

言いながら、中に入る。

中には、テーブルを囲むようにして座る5人。

今回の映画、出番の多少はあるけど、5人全員出るみたい。

まだ試写見てないから詳しくはわかんないんだけど。

「ああ、大野さん。」

SHOさんがすぐ気付いて立ち上がる。

相変わらずのアイドルスマイル。

でも、今日はこの間より顔が優しい気がする。

SHOさんがおいら達の隣に立って、紹介してくれる。

「大野さん、これがウチのメンバー。

 左の手前からKAZU、MASAKI、JUN、こっちがSATOSHI。」

あ、最後の人のとこでSHOさんの目が和らいだ。

「「「「よろしくお願いしま~す。」」」」

4人が口々に挨拶してくれる。

「で、この人が大野さん。大野サトシさん。新進気鋭の画家さんだよ。

 ほら、原作の挿絵も描いてる。」

「そ、そんなんじゃ全然……。」

おいらが顔の前で手を振ってるのに、ショウ君は満足そうにうなずいてる。

おいらが恥ずかしいから、そんな顔しないで~!

SHOさんは笑いながら、おいらの背に手を添えて、前へと促す。

「大野です。」

名前だけ言って頭を下げると、背中に添えられていた手が、ショウ君のに変わる。

「大野はあまりこういう場に出ることがありません。

 慣れないものですから、ご迷惑をおかけするかもしれませんが……。」

そこまで言うと、左側の一番後ろ……JUNさん?が、ニヤニヤしながら声を上げる。

「SHOさんのお気に入り~、だよね?」

「JUN!」

JUNさんがおもしろそうに、自分の前に座るSATOSHIさんを見る。

「言ってたね~、一時期SHOちゃん。」

手前に座るMASAKIさんも、口を隠しながら、ぐふふと笑う。

「SHOさんはわかりやすいですからねぇ。」

KAZUさんは手元のゲームから目を離さず会話に参加する。

でも、一瞬チラッと視線を上げ、前に座るSATOSHIさんを見る。

SHOさんの相手って……SATOSHIさん?

そう言えば、メンバーは知ってるって言ってたっけ。

「原作読んでる時から、すげぇ、俺好きって!」

JUNさんが、ついた頬杖を徐々に崩しながらニヤニヤする。

頬が引っ張られて歪むのに……カッコいい……。

さすがアイドル。

おいらがJUNさんに見惚れていると、背中に添えられたショウ君の手が、

おいらの脇腹を摘まむ。

ビクッと体を曲げてショウ君を見ると、ショウ君が、ダメって顔で細かく顔を振る。

「そうそう、今日の映画、もう見たの?」

SHOさんが、話を変えてくれる。

よかった~。

「いえ、まだ……。」

「じゃ、この映画の主役、知らないんだ?」

「はい。配役はチラシを描いたから知ってるんですけど……。」

主役のSATOSHIさんを見ると、スマホを見たまま顔も上げない。

「ほら、SATOSHI……。」

SHOさんに促され、ん?と顔を上げるSATOSHIさん。

ショウ君がちょっとムッとする。

挨拶に来てるのに、顔も上げないなんて失礼なやつだなって、そんな顔。

「いいよ~、俺は~。」

「何言ってんの。この映画の主役でしょ?」

SHOさんが無理やり腕を引いて立ち上がらせようとする。

「あ、いいです。もう行きますから……。」

おいらが言うと、仏頂面のSATOSHIさんが、立ち上がっておいらの前に立つ。

「俺も……あんたの絵、好きだよ……。」

ぼそぼそ話すその顔は、すぐに背けられちゃったけど、なんか……照れ屋さん?

「おいらも、SATOSHIさんのダンスも歌も大好きです!

 重力を感じさせない動きに、目が離せなくなります。」

椅子に戻ってスマホに視線を移してるけど、照れ隠し?

頬が赤くなってる。

なんだか……可愛い。

「SATOSHI!そういうのが誤解されるんだよ?」

「いいんだよ。俺は。」

「よくない。」

言い争うようなやりとりに、ショウ君が口を挟む。

「あ、大丈夫ですよSHOさん、たぶん、俺達、誤解してませんから。」

ショウ君がにっこり笑う。

ショウ君もおいらと同じように感じてる?

「SATOSHIさん、話すのあんまり得意ではないんでしょう?

 ウチのサトシもそうです。自分の気持ちをうまく伝えようとして、

 言葉が出てこなかったり。」

「ショウ君……。」

だから、いつもショウ君に助けられる。

小学生の時からずっと。

「それはたぶん、我々のせいもあるんでしょうね?」

SHOさんが眉間に皺を寄せる。

「我々が、先にしゃべっちゃうから。」

二人で顔を見合わせて笑ったけど、そんなことない。

ショウ君にはいつも助けられてるもん。

そう思って声をあげたら……。

「「そんなことない!」」

おいらと一緒にSATOSHIさんも声を上げた。

「SHOにはいつも助けられてる……。」

また小さな声でボソボソしゃべる。

しゃべりベタなSATOSHIさんのせいいっぱいの言葉。

シャイで照れ屋で、仏頂面で……。

おおよそアイドル向きじゃない人。

でもアイドルを続けてるのは……。

ああ、SHOさん愛されてるね!