人は「愛」で、
できてるんだね
いつでも観られるんだけど、
放送される度に観ている
大好きな、是枝監督作品
大事な跡取りである、長男を
他人の命と引き換えに失ってしまう
残された家族のやりきれない気まずさを
繊細に描いています。
“おばあちゃん” 役の名優・樹木希林さんって、
どう言ったらいいのか分からないけれど・・・
唯一無二の存在、稀有な人ですよね。
コロコロと振る舞いが変わる(笑)
愉快なおばあちゃんを
淡々と見事に演じられています。
死者の使いである、
「チョウチョ」がポイントになっています。
(あつし/息子)
さっき 変だったね おばあちゃん
(ゆかり/母)
おばあちゃんには
そう見えたのよ きっと
(あつし)
もう いないのに?
(ゆかり)
死んじゃってもね
いなくなっちゃうわけじゃ
ないのよ
パパも ちゃんといるのよ
あつしの中に
あつしの半分はパパで
半分はママで できてんだから
(あつし)
じゃ 良ちゃんは?
(ゆかり)
良ちゃんもね
これから入ってくんのよ
ジワジワ~ッと
(あつし)
ジワジワ?
*
(良太/次男)
あ~あ・・・
いっつも こうなんだよな
ちょっと間に合わないんだ
*
(良太)
あっ ほら チョウチョだ
あの黄色いチョウチョはね
冬になっても
死ななかったモンシロチョウが
次の年に ああやって
黄色くなって帰ってくるんだって
(女の子)本当?
(良太)うん
(女の子)
誰から聞いたの?
(良太)
誰だったっけな
(映画『歩いても 歩いても』より抜粋)
思い出せなくても、身体がちゃんと覚えてる。
注がれていますね、「愛」