キム・スヒョン主演の「法廷ドラマ」⚖

 

 

殺人事件に巻き込まれた、

平凡な大学生(キム・スヒョン)が

法廷審理の

システムに流されていく様を描く。

 

 

“真実は、本人にしか分からない”

 

 

しかし、このドラマの

被告人には記憶がないのだ。

 

 

極刑を求める無知な人々チーン

 

憎しみ昇進しか頭にない、

検察側の執拗なまでの執念。

 

 

見ていて恐ろしかったのは、

 

「人を裁こうとする行為」

 

「人を排除しようとする行為」

 

被告人が、どんな極悪人であっても

死刑を下す、そんな権利は私たちにはない。

 

 

 

 自分を裁けるのは、自分だけなのだ

 

 

 

(囚人)

鶏は生まれてすぐ

くちばしを切られ

豚は生まれてすぐ

歯を抜かれて尻尾を切られ

雄牛は去勢される

すると けんかもせず

肉は柔らかくなる

 

ここも同じだ

新入りは理由もなく

痛めつけられる

おとなしく従わせるために

 

 

(シン・ジュンハン/弁護士)

正義の女神 ディケです

右手に持ったてんびんで

罪の重さを量り

左手に持った剣で断罪する

なぜか この正義の女神は

目隠しをしていますね

なぜでしょうか

 

法は万人に平等なので

罪を裁く時

人の外見や職業 性別などに

偏見を持たないという

意味なんです

 

だから何も見ずに

罪の重さだけで

判断するんですね

 

 

In dubio pro reo.

Nemo praesumitur malus.

“疑わしきは被告人の利益に”

“誰も悪人とは推定されない”

 

 

(囚人/兄貴)

死の縁で気付いたんだ

鍵は俺が握ってるんだと

生き残るためには

自分が変わるしかないと

 

決めるのは お前だ

 

 

(シン・ジュンハン/弁護士)

弁護士歴20年

数千人の犯罪者を

見てきたので

今では

顔を見ただけで

犯罪者かどうか分かります

 

そんな私が

被告人に

初めて会った時

どう思ったでしょうか

すぐに分かりました

彼は無実だと

 

まっすぐな瞳

謙虚で礼儀正しい姿勢

勉強や恋愛をしながら

就職活動に励む平凡な大学生

それ以上でも以下でもない

普通の青年

 

その青年は

終始一貫して

無実を主張しています

 

あの日

彼にも非があったことは

事実です

遊びに行くため

父親の車を無断で運転した罪

初対面の女性と

麻薬を服用した罪

事件後 通報せず

現場から逃げ出した罪

困惑のあまり

証拠隠滅を謀った罪

酒と麻薬が残った状態で

運転した罪

 

今 私が言及した犯罪が

被告人が犯した罪の全てです

被害者を殺害した証拠は

ありません

 

検察が提示した証拠は

状況証拠と推測のみです

しかも警察は現場から

証拠を持ち出したうえに

被告人を犯人と決めつけ

他の容疑者を放置しました

 

結局

警察による ずさんな捜査の

犠牲になった被告人は

自由を奪われ 信頼を失い

希望も なくしました

しかし

失っていないものもあります

 

疑わしくても

確固たる証拠がなければ

容疑者でも被疑者でも

被告人でも

有罪とは認められない

大韓民国憲法の大原則

無罪推定の権利です

 

今この場で検察が

明白な殺人の証拠を

提示しないかぎり

私たちは被告人に

無罪を宣告すべきです

 

 

(ドラマ『ある日~真実のベール』より抜粋)

 

 

 

Q:韓国にも「死刑」がある?

 

A:20年以上、死刑は執行されておらず

「事実上の死刑廃止国」とされている。