教室長現る | 本人訴訟日記(以前→過払い金請求日記)

教室長現る

個人営業委託契約の調印式が教室近くの居酒屋「しょうや」で開かれることになった。その場所には、あたしが担当する教室の教室長も在席すると言う。初対面だ。山下に誰に似ているか聞いたところ、芸能人ではいないとのこと。
「じゃあ、どんな感じの人?」
「どうなんだろう。。。人あたりはいいかな~まあ、会ってみればわかりますよ」
とあんまりはっきりしたイメージを湧かせない。
土曜日の夕方8時に某駅で待ち合わせ。あたしは5分前に到着。まだ誰もきていない様子。路上で煙草を吸う。すると、なにやらスーツ姿の男が突然ひょっこり現れた。改札の方に向かいながら改札とは微妙に距離を置いている。すーっと周りを見回すような感じでぽつねんと突っ立っている。私は横目で彼の動きを追った。
くさいな。。。
あえてあたしは声を掛けない。その男は改札を行ったり来たりと落ち着かない。あたしも改札のほうをじっと睨んでいた。二人のスーツ姿の男がじっと並行した位置でやや距離を取りながら改札から出てくる人たちを見ているのだ。そして、8時を5分ほど過ぎて清水さんと山下が揃って改札から出てきた。男がすーっと動いた。
「こんばんわぁ~お疲れ様でーすぅ」
と妙にトーンの高い声の男。
3人が合流してあたしに気づいた山下がこちらに寄ってくる。なんとなく山下が
「こちらが金田さんです」
とあたしをその男に紹介する。
「こんばんわ~はじめましてですぅ~三宅と申しますぅ~今日は遠いところお疲れ様でございますぅ~」
とえらい勢いで腰から下を極度に折り曲げて挨拶する。

。。。。。。この人。。。。おかま??
これがあたしの第一印象だった。。。



会合は無事開かれ調印も滞りなく進んだ。帰りの車中。
「山下。。。言おう聞こうと思ってたんだけど、彼はおかまなの??」
あはははは
山下大笑い。
「なんで??」
「いや、あの喋りはおかまでしょう??」
あはははは
「お前笑いすぎ。てか、語尾の伸ばし方とかさ。あと、今日『ぼくねぇ』とか『そうでございますのょ』とか連発してた。どう考えてもおかまでしょう」
あはははは
山下は電車内で咆哮しっぱなし。
おかま君があたしの担当する教室の教室長。今後、彼を中心に様々な小事件が勃発していくのだった。