敷地内にあるお妾さん宅 | 4畳半のレシピ

4畳半のレシピ

4畳半一部屋から今の人生と生活が始まった。

少しずつ挨拶をするようになり、旦那が来て電気が消えている翌日は愛想が良い、駅に降りてからぽっりぽつりと降り出した雨、商店街を向けてアパートまでは歩いて5分ほどあまり激しく降っていないので急ぎ足でお妾さんの家の前を通りアパートまで歩いていると窓が少し開き”濡れているね”と声がしたので”はあ⤵”と返事をすると”こっちに来て”と手にタオルを持って拭く手振りをしていた。今まであいさつ程度だったので声を聴いたのは初めて、大人っぽいつやのある声だった。会釈だけしてアパートの中に入った。靴を持ち部屋に入ると胸がドキドキ、しばらく自問自答しながらあの時窓際に行きタオルを借りるか拭いてもらわなかったのだろうかと後悔した。