これからは、
「スマートアグリ(電子耕作)」×「ハードウェア・スタートアップ」だ!


■スマートアグリ(電子「耕作」)
今朝、FaceBookのコメントの書き込みで
電子工作 と書くところを 電子「耕作」
としてしまった。

実は、電子耕作 は、誤変換では、なく
ここ2年~3年ぐらいから話題になっている
「スマートアグリ」を、ITを知らない人に説明するときに
たまに使う造語である。

「スマートアグリ」とは、
「いまどきのIT技術を使い、高度に電子化された耕作」
 略して「電子耕作」だ。

「スマートアグリ」の説明において、
ZigBeeやBLE(Bluetooth Low Energy)などの無線センサネットワーク
を始め、組み込みマイコンやクラウド・・・などのITや組み込み用語を使っても、
知識が無いと全く伝わらない。
「スマートアグリ」 なんじゃそれ? で終わってしまう。
展示会だったら、素通りだろう。

そこで、
「いまどきのIT技術を使い、高度に電子化された耕作」
 略して「電子耕作」だ。
と説明すると、まだ、何となくイメージが掴めてもらえるかと思っている。

もし、「”お天とさん”相手の農業で、コンピュータが使えるか! 
   と、反応があったら、しめたもの! 興味をもって貰えたのだから」

■ハードウェア・スタートアップ
話は、変わるが、これもここ2~3年のムーブメントであるが、
書籍「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる クリス・アンダーソン著」
のヒットにより
一般の人にも注目されている
「ハードウェア・スタートアップ」という、バズワード※。

これまでは、ベンチャー企業といえば、小資本から始められる
ネットやソフトウェアのITベンチャーが多かった。
しかし、インターネットやクラウドの発展により、
自社で設計、製造、販売のための組織・設備を持たなくても、アイデアと情熱があれば、
世界中のFaB(ファウンダリー:製造ラインを持つ会社で、製造サービスを提供する)、サプライヤー(部材供給者)、各種の設計・技術サービス、さらに販売代行サービスなど使い、
小資本の製造メーカ(ハードウェアベンチャー)を立ち上げること
すなわち「ハードウェア・スタートアップ」
が、やりやすくなりつつある。

※バズワードと書いたのは、「3Dプリンター」とか、一部だけが、大きくマスコミに
 取り上げられて、歪められているため

■「スマートアグリ」×「ハードウェア・スタートアップ」

以上は、まえふりで、本題に。

「スマートアグリ」 分野 すなわち農業などの1次産業の分野は、
まだまだ、ITとか組み込み技術とかの 未踏分野が多く、
ニッチなニーズやインサイトが、山ほどあるはずである。いや、きっとある。

野菜工場やビニールハウス 用途の「スマートアグリ」用センサー 以外にも
露地物の耕作用の各種センサー
これは、作物や田畑の形態、季節、地域の環境に合わせた要求…などを
さまざまな切り口で考えると、多種多様のセンサー
(気温、湿度、日照量、風向・風力、降水量、積雪量、水量、土壌PH、霜、結露、
 鳥獣、作物盗難防止用対人用用センサー、TVカメラ…) へのユーズがあり、
 山ほどの組み合わせができる。
 また、それらをつないで、計測制御を行う観測用機器が必要かと考える。

たとえば、観測用機器であるが
知人が開発・販売している
気象観測用Arduino用シールド Weather Stations が売れていると聞く。
http://blog.galileo-7.com/?eid=121451
http://www.galileo-7.com/?pid=19613500

販売先は、大学、自治体や企業の研究所などが多いというが、
個人の購入もあるとか。
農業関連の応用を考えているユーザも多いのでは?と容易に推測できる。

センサーや観測機器といったが、
自然環境が厳しいので、耐環境性(温度、水、雷、鳥獣・昆虫対策…)と
電源と通信の確保が必要であるので、フィールドでの実用レベルまで完成度を上げるのは
時間が必要かもしれない。

そして、それらのセンサーや観測装置をつなぐネットワークと、人とのインタフェースとデータ処理を担う防水仕様のフィールド用タブレットPC(要は、TOUGHBOOK仕様の様な、環境が厳しい野外で使えるiPadみたいなタブレット)、さらにクライドのサービスを、巧みに組み合わすことにより、「○○専用スマートアグリ・システム」のシステム化、ソリューション構築ができるはずである。

そのためにも、「スマートアグリ」分野に特化した、センサーやガジェット(電子機器)が必要だ。

そんな、「スマートアグリ」分野での「ハードウェア・スタートアップ」を企てるのも、
将来有望でないかと考える。


「ハードウェア・スタートアップ」というと、スマートでクールな
デジタル・ガジェット的なイメージもあると思うが、
あえて、土と水と太陽と・・・泥臭く自然に向き合うのも、一つの方向である。

これからは
「スマートアグリ」×「ハードウェア・スタートアップ」だ!
若者よ!都会を離れて田舎へイケ!
 土と水と太陽と…IT技術で この国の農業にイノベーションを!
  
と、中年おやじは妄想する…