話は変わりますが玄米を食べているご家庭で玄米特有のにおいがどうしても気になるとおっしゃる方がいます。私もその一人でした。

玄米特有の匂いの原因とは何なのでしょう。使っている肥料は稲わらたい肥のみとのこと。慣行栽培は一般的に家畜のたい肥を田んぼにすきこんで行いますが富栄養化を招き、除草剤を使っているため水田内を歩くことがなく、土は撹拌されないため無酸素状態になりヘドロ化します。これが匂いの原因の一つになっているのではないでしょうか。

ここでは除草剤を使わず苫米地さんが毎日田んぼの中を歩いて草取りをするため、土中に酸素がいきわたりやすく、さらに、水中ではイトミミズが盛んに土を撹拌してくれています。

雑草(水草)は多いと稲の生育に影響がある厄介者です。しかし、除草しきれない水草はトンボなどの昆虫の卵を産む揺りかごにもなっているのです。


さまざまな生き物たちが活躍するこの田んぼの土は長年無農薬で栽培しているおかげで稲にとって有用な微生物やバクテリアが沢山定着し、家畜のたい肥や化学肥料を与えなくても栄養分を補ってくれています。ですから、子供たちが無邪気に泥んこ遊びを兼ねた草取りをするため水田内を歩いてもいやな匂いを感じる事はありません。

 慣行栽培ではシーズン中、数回の殺虫剤をかけます。青森県は他県ほど使用量は少ないようですが一度の散布でほとんどの生き物は死に絶えてしまいます。昆虫も、微生物も。ここではもちろん薬は使いませんが害虫が大発生したことはありません。なぜでしょう?

 殺虫剤を使っていないから無数のクモも住みついています。トンボや沢山のクモはお米にとって大敵なガやゾウ虫を捕え、食べてくれます。さらに水面にはアメンボやコオイムシが害虫が落ちてくるのを待ち構えているわけですから農薬要らずな田んぼなのです。

そのほか、トノサマガエルアマガエルも昆虫を食べてくれていますし、蚊やガ、アブを目当てにツバメが飛び交い、タニシを食べにアオサギが、上空には畦に穴をあけるネズミを狙ってタカの仲間のノスリも旋回しています。野鳥も沢山集まってきます。

これらの生き物たちと、苫米地さんの手作業による除草作業によって安全で美味しいお米が作られています。無農薬栽培は水田を取り巻く生態系をはぐくみ、希少な生き物たちの聖域にもなっています。

苫米地さんの田んぼには生き物が(生命が)あふれています
トノサマガエル愛情いっぱい!苫米地ヤス子の天手子米日記-トノサマガエル


アマガエル  愛情いっぱい!苫米地ヤス子の天手子米日記-アマガエル

石沢先生、どうもありがとうございました!!
また子ども達に驚きと感動を教えてくださいね