30年前に作った16CHミキシングコンソールとの再会
テーマ:ブログ例年ではお盆が終わると朝晩の涼しさが急に実感できるのですが、今年の夏はそ
の涼しさはもちろんのこと、日中の暑さも半端ではありませんね。
休日は組合行事が多くて家にいることが珍しいのですが、今日は早朝から手付か
ずのままになっていたガラクタ(お宝?)の片付けを行うことにして、訳あって親類の
家に長期に渡って預けたままになっていた品々の中から、不用品を廃棄する作業
に汗を流しています。
いずれにしても親戚の家とはいえ、余り環境の良い場所ではなくて、湿気の多い部
屋であったために、ほとんどの品々は何らかの経年劣化がおこっていて、金属の錆
や小さな破損などが多発していました。
多くの機器やパーツは廃棄処分となりますが、その中からどうしても捨てきれない
ものを発見!大変重いのですが家へ運んできました。
写真の音響ミキサーは私が昔バンド活動をしていた頃に自作して実際に使用して
いたものです。
30年前にはこのクラスのミキサーの価格は100万位はしていたものと思われ、
当時はとてアマチュアでは買える代物ではないので、少ない予算で私がメンバー
達から製作を依頼され、約半年をかけて完成させた記憶があります。
このミキシングコンソールは大きさが、940×840×250、入力16CH、OUT4とい
う馬鹿でかい図体で、外観のモデルはYAMAHAのPM?シリーズを真似ていて木製
部分は義兄の建具屋で調達、パネルの金属加工一式、塗装、文字入れ、電子回
路設計、基板製作、配線、部品の調達、etc・・等々全て私が行いました。
今考えて見ればこんな馬鹿げた作業を?良くぞ最後まで諦めずに続けたものだと
自分ながら感心したり、あきれたりで、つくづく「若かったんだなあ~」との青臭い感
傷に浸っています。
このような器機を自作するにあたっては、いろんな工程や作業が多くあって、全て
総合的に技術がうまく噛合い、そしてどの作業もそこそこに出来ないと完成には至り
ません。
私の場合は趣味のアマチュア無線で培った電子、電気知識や、金属加工知識など
幅広い工作ジャンルのノウハウや、手持ちの工具など豊富な経験的知識などを生か
す事ができたために、なんとか完成させることができたと言ってもいいでしょう。
若かったとは言え、こんな情熱と根気、やる気があった当時の自分が懐かしく今
更ではありますが脱帽です。
金属の加工や基板の膨大な穴あけ、ハンダ付け、部品の調達など、今の自分には
作ることは到底不可能に思えますが、人間って何事においても諦めずチャレンジするこ
とによって何とかなるものなんでしょうね。
自画自賛になるのかもしれませんが、気の遠くなるような作業を諦めずに最後までや
り遂げた30数年前の若い情熱と、今はボロボロにはなってはいますが、その証として
のミキシング・コンソールを見るたびに、一瞬でも昔の自分に戻れそうなそんな元気を
貰えそうなこのミキサーは私にとっての貴重な一品です。
ところで機器のスペックは?と問われても・・・それなりにとしか答えようがなく、今回
は割愛させていただきます。
※ どうでもよいことですが裏蓋には「1982.8.5完成」と記載がありました。