各方面からtwitterなどで「なんだこの怪しいのは?」「本当に大学が協力してるのか?」などの声が上がっている。

https://anond.hatelabo.jp/20180823073847

という記事のように、そうした批判に対してのコメント記事もできている。

 

のだがちょっと視野狭窄感を覚えたのでいくらか調べてまとめてみた。

 

A. 例の「粉末の水素水」にあたる商品「ハイドロエッグ水素パウダー」を発売した会社について

 

「奥長良川名水」という、なんだか役所くさい名前の会社だが、

主力商品は「高賀の森水」という、ミネラルウォーターで、岐阜県関市の会社。

関市が平成の合併により拡大する以前からあり、その時は「板取村」というにあった企業である。

1999年に当時の板取村が関与して創立された第三セクター企業だったが、関市に合併後民営化されたようである。

 

次に今回の商品について。

2014年ごろのブームで「水素水」があり、奥長良川名水もこのブームに乗って「逃げない水素水36」を発売した。

この「逃げない」は、水素水ブームの時に、「ペットボトルづめの水素水は水素が逃げるから意味がない」という話があったためにおそらく「だったら逃げない水素水つくれば?」というアイデアなのではないかと思われる。

奥長良川名水のwebページによるとこの段階で、今回の連携先と同じ、岐阜大学および東京工科大学の研究室との協力をしているとのことである。

 

B. 連携先研究室について

2つあり、岐阜大学と東京工科大学である。

 

i-岐阜大学については、奥長良川名水によれば 光永 徹 教授の研究室とのことで、これについて岐阜大学webページを調べると

「応用生物科学部 食品生命科学課程 分子生命科学コース」の方のようで、研究室としては

「細胞成分利用学研究室」という研究室のようである。

奥長良川名水のwebページ(https://www.okunagaragawa.jp/hydro-egg-suiso-powder/)

ではどうも開発で大きく「貢献」しているのはこちらの研究室のようだ。

 

ii-東京工科大学については、工学部の触媒化学研究室の 原 賢二 教授とのことであり、こちらは水素濃度の測定に貢献したように見受けられる。

 

C. 水素の濃度について

水素水についての批判を見ると水素の溶解度が非常に小さい点に触れているものが多いが、それ自体は彼らは否定していない。

実際、濃度は最大値で 1.55 ppm とのこと。ppmの単位は私には馴染みがないのだがwikipedia先生によれば mg/L のことらしい。まあ、定義の曖昧さがあっても、水の分子量と水素の分子量の比程度だろうから、オーダー評価としては1桁程度の問題で、水1Lに対して、1.55mg の水素。mgだとわかりづらいので常温常圧の気体に換算すると 17mL という体積とのこと。

 

https://kyoto-jpsea.com/chemistry-science/hydrogen-solubility/#i-5

の記述を信じればまあ、飽和はしていないことになるし、それ自体は変ではない。

 

D. 「粉末化」について

パウダー化はどちらにしても理解困難(というか...なんなんだこれ?)なのだが情報の多さ的にはこの会見?

https://www.youtube.com/watch?v=AqHPY1wbbeA

 

とりあえず「凍結乾燥」するらしい(え?水を?何やってんの?)

 

〜〜〜〜〜

結論:とりあえずなんだこれは?