私がチェレンコフ光というキーワードに出会ったのはおそらく中学校の時である。
物質中の光の速度を超える荷電粒子がその物質中で発する光で、スーパーカミオカンデでニュートリノを検出するのも、ニュートリノが荷電粒子である電子に衝突し、電子が非常に速く飛ぶことでチェレンコフ光を出すという話だった。
この話を聞いてやはり気になることとして、チェレンコフ光という光がどのような原理で発生するのか?ということだろうか。
あれから12年。ふとした拍子にチェレンコフ光を調べることに。
どんな教科書を見れば発生機構がわかるかも目星はつく。
とりあえず当たったのがJ.D.Jackson のClassical Electrodynamics (画像クリックでAmazonページへ飛びます)
という本。
物質中のマクスウェル方程式から物質中の電磁ポテンシャルと荷電粒子の運動状態との関係性を導いて、ちょこちょこ計算すればもう欲しい結果はすぐ出てくる。なんと綺麗さっぱりな話か。計算道具の扱い方の誘導さえしっかりしてれば試験問題にしたってなんの問題もないだろう。まあ、計算に使う道具のレベルは高いけど。
ネット上でもwikipediaの英語版を見ればしっかりと扱いがあるのでそちらを参照していただければと思う。
https://en.wikipedia.org/wiki/Cherenkov_radiation
家に帰れば電磁気の教科書も複数あるのでみてみると、ざっと目を通した感じでは
理論電磁気学(砂川):扱いなし
電磁気学の基礎(太田):扱いあり(2巻)
ランダウ:扱いあり(連続媒質の方で)
詳解電磁気学演習:扱いなし
うーん。ハイエンドな教科書でも扱いの有無となると微妙だなぁ...
そりゃ、学部の授業でどうやってもかなり後ろの方まで勉強して知った知識を動員しているわけだからそうなるだろうけど。
そうはいっても、ニュートリノ天文学、カミオカンデ、ノーベル賞にもなってる研究の道具なんだけどなぁ
気が向いたらウィキペディア日本語版編集しておこうかな?