入門書の案内をいくらか書いたが、そうした本の前に入門の力学自体をレビューする方が本選びも楽なような気がするのでそちらを紹介する。
力学は
「位置、時刻」
の2つの概念をあるものとして、
「物体の位置は任意の時刻に一意に決まる関数」
という前提(仮定)をとる。
このような前提のもとに、数学的には「微分」の操作によって
「速度」
が定義される。
そのような前提のもとで、
「ニュートンの力学法則」
が存在する。
これらの前提を受け入れた上で、
・上記の前提のもとに論理的に言えることを導く
・新たに必要な仮定を加えて応用上有効な知識を導く
・他の物理との対応上重要な概念を導入する
などの役割を果たすのが「力学」で学ぶことになる。
ニュートンの第二法則は運動、すなわち、最初に述べた関数を数学的に導けてしまう「微分方程式」を与える。
それを解いて答えを出すことや、エネルギー、運動量といった概念の提示、剛体の導入が力学の主要な構成である。